出版社内容情報
半世紀の時空を超えて、太郎の言葉はぼくたちの胸にまっすぐ届きます。むしろ先の見えない不安な時代だからこそ、ズシッと響くのかもしれません。そして読み進むうちに、いつのまにか自信が湧いてきて、誇らかな気持ちになる。不思議な感覚です。
やっと時代が太郎に追いついた。そう言う人もいるけれど、ぼくの見方は少しちがいます。追いつく対象ならやがて追い抜かれるはずだけれど、けっしてそうはならないと考えているからです。
再生を果たした太陽の塔が50年のときを超えてぼくたちを挑発するのは、太郎が未来を先取りしていたからではありません。太郎は生涯をとおして「人間とはなにか」「芸術とはなにか」を考えつづけただけです。
人間の本質は千年や二千年では変わりません。太陽の塔がいつまでも古くならないのは、きわめて高度な普遍性を備えているから。おなじように太郎の言葉も古くなりようがないのです。
平野暁臣(文庫版「おわりに」より)
世界のパラダイムが大きく変換する混迷の時代の今こそ、読みたい岡本太郎の言葉の数々。それらは生きることの真の意味を教えてくれ、迷ったとき、困ったとき、ブレそうになったときに、自分の芯を思い出させてくる。文庫化にあたり再編集した最新版。書籍未収録原稿も収録した充実の人生論。
内容説明
太陽の塔から半世紀を超えた今尚、岡本芸術は「人間とは何か」「芸術とは何か」と挑発し続けてくる。世界のパラダイムが大きく変換する混迷の時代だからこそ読みたい岡本太郎の言葉。それらは迷ったとき、困ったとき、ブレそうになったとき、生きることの真の意味を教え、自分の芯を思い出させてくれる。心に響く普遍的な言葉の数々は、読む人の血肉となり、明日を生きる自信や誇りとなる。書籍未収録作品も採録し、再構成した充実の人生論。
目次
第1章 青春を喪失して生きるなんて無意味だ(「老熟」と「青春」;「青春」こそ生きがいだ ほか)
第2章 己を貫く精神の高貴さがなくて、何が人間か(人間は「祭する動物」;空白こそ跳躍台に ほか)
第3章 なま身をぶち込み、賭けるのが、人生レースの本当のルールだ(子供が描いているのは「絵」ではない;子供に寛大ぶるなんて、ボウトクだ ほか)
第4章 岡本太郎の眼(いま、なぜこの「眼」を;ノーブルな怒り ほか)
著者等紹介
岡本太郎[オカモトタロウ]
1911年神奈川県生まれ。30年に渡仏し、「アプストラクシオン・クレアシオン(抽象・創造)協会」のメンバーとなるなど、30年代のパリで前衛芸術運動に参画。パリ大学でマルセル・モースに民族学を学び、ジョルジュ・バタイユらと行動をともにした。40年帰国。戦後日本で前衛芸術運動を展開し、問題作を次々と社会に送り出す。96年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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