内容説明
日本橋で御府内のよろず相談を引き受ける『千成屋』の女将・お吟は、会津からの客を伴い『ほたる茶屋』にやって来た。お吟が神田川の水際の蛍に視線を走らせていると、茶屋の女将のおふさと幸助と呼ばれる店の若い衆の声が聞こえてきた。幸助が突然店を辞めさせてくれと言うのだ。おふさは、前科持ちだった幸助を店に受け入れ、家族のように接してきたという。店を出た幸助は何か事件に巻き込まれ、再び悪の道に戻ろうとしているのか。おふさの切なる願いを聞いたお吟は、幸助を助けるために奔走する。(「ほたる茶屋」より)
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒業。小松左京主宰「創翔塾」出身。人気テレビ時代劇ドラマシリーズの脚本家を務めたのち、2002年「隅田川御用帳」シリーズとなる『雁の宿』で小説家デビュー。13年、同シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
163
千成屋を営むお吟さんが好いです。よろず相談のあれこれ・・タイトル作含む連作4話。お吟さんの行方不明のご主人のことも気になるが、それはきっとこれから徐々に進展があるのだろう。藤原作家の新しいシリーズ次も楽しみにしたい。2020/06/19
とし
92
千成屋お吟「ほたる茶屋」1巻。お客のあるとあらゆる困り事を引き受け、依頼主んお満足が得られるよう解決する「千成屋」の主人お吟と手代の千次郎と與之助展開が早く、読みやすく良いですね。他人の困り事は解決するが、お吟さんの探し人はいつ見つかるのか?次巻が楽しみです。 2022/05/01
やま
75
やわらかく、心が揺れていく…。よろず相談事を受ける千成屋お吟の活躍の物語です。元北町奉行所同心の青山平右衛門が現役の時に、青山より十手を預かっていたお吟の父親丹兵衛とその手下の千次郎、與之助が丹兵衛が亡くなった後。お吟は、千次郎と與之助を手代として千成屋を開業し相談事を受けることを生業とします。🌿続く→2022/05/22
kei302
43
お吟さん、頼もしい人です。きりっとしていて格好いい。 勧善懲悪で分かりやすい展開。お伊勢参りに出たまま消息を絶っている亭主 清兵衛の手掛かりがちらっと出てきたので、続編があるのだろう。それにしても、このご時世、ハードカバー・ページ数230で価格は1980円。文筆業界格差。 2020/07/09
ケイプ
27
藤原さんの本はとても読みやすく読んでいて心地よい。四つのお話の中でも表題になっている「ほたる茶屋」がよかったです。これ、シリーズなんですね、次作も読みたい。ただシリーズ物がまた増えて私、大丈夫かな。2023/09/07
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