出版社内容情報
映画を作る人間も、最初は観客だった。本書では60年~70年代、激動の時代の邦画体験を中心に、作品と映画人の魅力について紐解いていく。憧れの人・大楠道代との対談や、女優・樹木希林編を新規収録!
内容説明
映画を作る人間も、最初は観客だった。のちに世界的な人気作品を生み出すスタジオジブリプロデューサー鈴木敏夫の映画録。本書では1960年~70年代の邦画を中心に、時代を超えて心を捉え続けた作品と映画人の魅力について紐解いていく。“面白い映画とは何か”、プロデューサーとしての視点をどのように育んでいき、映画作りにいかしていったのか―。文庫化にあたり、憧れの人・大楠道代との対談や、女優・樹木希林篇を新規収録。
目次
「座頭市」と勝新太郎
内田吐夢と「大菩薩峠」
笠原和夫とやくざ映画
加藤泰
森〓東
東宝青春映画
川島雄三
渡哲也
大楠道代
増村保造
藤田敏八・浦山桐郎
市川雷蔵
樹木希林
大楠道代×鈴木敏夫
著者等紹介
鈴木敏夫[スズキトシオ]
株式会社スタジオジブリ代表取締役プロデューサー。1948年名古屋市生まれ。慶應義塾大学卒業後、徳間書店入社。「アニメージュ」編集部を経て84年『風の谷のナウシカ』を機に映画制作へ。89年よりスタジオジブリ専従、プロデューサーとして『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』『崖の上のポニョ』など、大ヒット作を次々に生み出す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅう
6
鈴木敏夫氏の映画で成長した青春時代の回想録のような語り。学生運動や映画で自身の青春世界が回っている様子が良くわかる。見ている作品が半端ない。川島雄三ファンであることも嬉しくなる。安田道代ファンが高じて、対談まで行われた。俳優讃歌や女優讃歌あり、映画プロデューサーとしての業界人としてよりも、一介の映画ファンとしての素直なコメントが、正直でもあり、好感が、もてる。このナチュラルさが樹木希林にも信頼されたのだろう。人柄が滲み出るような映画録。本物を見、自分の価値観で率直に語ることは誠実に生きることでもある。2020/08/08
やまねっと
6
鈴木敏夫が60年代70年代の日本映画を各映画人にスポットを当てて語りまくるという本。 鈴木さんが映画に詳しいのはわかったけど、ものすごい数の映画を観てきたんだなと感心する内容だった。 今からでもかする程度に日本映画のことも勉強したいと思った。 今回は邦画版だったけど、洋画版も出してほしい。2020/07/05
Gen Kato
2
著者の鈴木氏は自分の父親と同世代、なので父親の語っていた「好きだった日本映画」体験と重なるところが多く、そのあたりもおもしろかった。監督たちや脚本家(笠原和夫)分析は製作者側ならではの視点。共感できる部分も多く、読んでいて嬉しい一冊でした。2021/05/23
いちくん
0
私はジブリ映画に全く興味がなく、著者も名前位しか知らなかった。でも、自身が昔の邦画が大好きで、キネマ旬報の連載を拾い読みしたこともあったので、今回まとまった本を読んだ。東映や大映作品について多く語られているのに、なぜか松竹や東宝作品がない。私は主に戦後の50年代までの作品が好きなのだが、語られるのは著者の青春時代、斜陽となった60年代以降が多いことに関係しているのかもしれない。ジブリのアニメ作品に、昔見た邦画の影響があることはいささか驚いた。2020/10/07
ナンさん
0
著者の半生を絡めた著者自身が観た映画の回顧録と映画評。この本は割に邦画評ばかり書いてあるけど、洋画の方の評論は?と思ってしまった。 鈴木敏夫プロデューサーは何気に任侠映画が好きなのね😅 かなり細部に渡り覚えていて驚いたわ。 ジブリ作品の話しは割に控えめで又違う側面でのジブリ作品の裏側が垣間見れたかな。
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