角川文庫<br> 憑かれた女

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角川文庫
憑かれた女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784041092996
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

自称探偵小説作家の井手江南に伴われ、エマ子は恐る恐る不気味な洋館の中へ入った。そして問題のドアが開かれた瞬間、彼女は恐怖の悲鳴を上げた。部屋の隅に燃えさかる暖炉の中には、黒煙をあげてくすぶり続ける一本の女の腕が! ここ数カ月間、日夜恐ろしい悪夢に悩み続けてきたエマ子は、それが実際の事件として眼前にくり広げられたと知って戦慄した……。名探偵由利先生と敏腕事件記者三津木俊助が、鮮やかな推理を展開する傑作長編、ほか首吊り船/幽霊騎手の2篇を収録。

内容説明

淫蕩な生活を送る美女が、バラバラ死体の幻想に取り憑かれた。働くこともできず強い酒を呷ってばかりいたが、酒場仲間の血だらけの姿まで幻視するようになる。ある夜、金銭をちらつかせる謎の外国人に目隠しをされてついていくと、奇妙な香がたかれた部屋で幻影どおりの死体を目撃するが―!?“金田一耕助”シリーズに並ぶ名探偵“由利麟太郎”シリーズ、待望の復刊!表題作ほか「首吊り船」「幽霊騎手」の全3篇を収録。

著者等紹介

横溝正史[ヨコミゾセイシ]
1902年、神戸市に生まれる。旧制大阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任し32年に退社後、文筆活動に入る。信州での療養、岡山での疎開生活を経て、戦後は探偵小説雑誌「宝石」に、『本陣殺人事件』(第1回探偵作家クラブ賞長編賞)、『獄門島』『悪魔の手毬唄』などの名作を次々と発表。81年、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たぬ

28
☆4 横溝氏25冊目、金田一以前に書かれた探偵小説3編。連載は1930年代だけど古臭さはほとんどなくみんな面白かった。事件のきっかけや謎解き工程、オチ等々無理がなく余計なひねくれをはさまないのが好き。エマ子は20歳前なのにあんな生活していたら事件に巻き込まれていなくても死んでいただろうな。昭和感ぷんぷんの表紙もなんか好み。2020/09/12

マッちゃま

25
中編3作。2作が由利先生ものラストの作品はミステリというより冒険活劇物。1作目が表題作でドラマ化されてます。本作を、どういったカタチで放送されているのか?今から観る日が楽しみ。氏らしい、おどろおどろしい展開が続き「ああ〜コヤツが怪しいだろ」とは思いつつもフーダニット的に見事に僕は作者の仕掛けた罠に嵌っておりました。もう1作の「首吊り船」も○○が反転しお見事。ラストは「幽霊騎手」そう呼ばれる怪盗が居り、幽霊騎手を舞台で演じる役者が主人公。「おい、そりゃ無理筋だろ⁉︎」とツッコむ用意をして楽しんでください♪2020/06/30

金吾

23
時代を感じる中編です。怪奇要素はありながらサラリと読めてしまいます。2024/10/11

乃木ひかり

18
由利先生の短編集。憑かれた女はどこかで読んだ気がしたが喘ぎ泣く死美人に収録されていた。ただそちらは由利先生は出てこず結末も違うので比べてみると面白いかもしれない。吉川晃司の由利先生見たいが撮影がどうなってるか心配。2020/05/15

キャッスルロック

15
2020年にドラマ化されたおかげで復刊した由利麟太郎シリーズの本書。地道に横溝正史氏の作品を読んでいるぼくにとって、復刊はうれしい限りだ。本書は表題作の他に、同じく由利麟太郎を主人公とした「首吊り船」と活劇色の強い「幽霊騎手」を収録。個人的には嫌な内容の表題作が好みだが、横溝氏の文章は軽妙さがあって、なんとも不気味な物語もあっさり読めてしまうのが面白い。最初にも書いたが、絶版だった作品が復刊、しかも杉本一文氏が描いた表紙も復活というのは多くの横溝正史氏のファンにとってもうれしいことなんじゃないかな。 2020/06/25

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