出版社内容情報
自称探偵小説作家の井手江南に伴われ、エマ子は恐る恐る不気味な洋館の中へ入った。そして問題のドアが開かれた瞬間、彼女は恐怖の悲鳴を上げた。部屋の隅に燃えさかる暖炉の中には、黒煙をあげてくすぶり続ける一本の女の腕が! ここ数カ月間、日夜恐ろしい悪夢に悩み続けてきたエマ子は、それが実際の事件として眼前にくり広げられたと知って戦慄した……。名探偵由利先生と敏腕事件記者三津木俊助が、鮮やかな推理を展開する傑作長編、ほか首吊り船/幽霊騎手の2篇を収録。
内容説明
淫蕩な生活を送る美女が、バラバラ死体の幻想に取り憑かれた。働くこともできず強い酒を呷ってばかりいたが、酒場仲間の血だらけの姿まで幻視するようになる。ある夜、金銭をちらつかせる謎の外国人に目隠しをされてついていくと、奇妙な香がたかれた部屋で幻影どおりの死体を目撃するが―!?“金田一耕助”シリーズに並ぶ名探偵“由利麟太郎”シリーズ、待望の復刊!表題作ほか「首吊り船」「幽霊騎手」の全3篇を収録。
著者等紹介
横溝正史[ヨコミゾセイシ]
1902年、神戸市に生まれる。旧制大阪薬専卒。26年、博文館に入社。「新青年」「探偵小説」の編集長を歴任し32年に退社後、文筆活動に入る。信州での療養、岡山での疎開生活を経て、戦後は探偵小説雑誌「宝石」に、『本陣殺人事件』(第1回探偵作家クラブ賞長編賞)、『獄門島』『悪魔の手毬唄』などの名作を次々と発表。81年、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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