出版社内容情報
◆享楽的で退廃的なムードが漂う第1次大戦後のパリ。高等中学に通うポールは、憧れの男子生徒ダルジュロが投げつけた雪玉で大けがを負ってしまう。◆同級生のジェラールがポールを家まで送っていくと、そこには、美しく奔放な姉エリザベートがいた。ポールとエリザベートは、社会から隔絶されたような「子供部屋」で、ふたり一緒にくらしているのだった。◆エリザベートと「部屋」の魔力に惹かれたジェラールは、その日から、ふたりのもとへ足しげく通うようになる。◆そこへ、ダルジュロにうりふたつの少女アガートがあらわれ、運命に吸いよせられるように4人の共同生活がはじまる。◆同性愛、近親愛、男女の愛。さまざまな感情が交錯するなか、4人はまだ幼く未熟であるがゆえに、たがいに傷つけあうことしかできない。◆やがて、ポールとアガートが強く惹かれあっていることを知ったエリザベートは……!◆20世紀のフランスで天才芸術家の名をほしいままにしたジャン・コクトーの小説を、西洋画家・東郷青児が美しく鋭い筆致で訳しだした名作。
内容説明
享楽的で退廃的なムードが漂う第一次大戦後のパリ。エリザベートとポールの姉弟は、社会から隔絶されたような「部屋」で、ふたり一緒に暮らしていた。そこへポールの級友ジェラールが入りこみ、さらにエリザベートの親友アガートも同居をはじめる。強い絆で結ばれながら、傷つけあうことしかできない4人。同性愛、近親愛、男女の愛…さまざまな感情が交錯し、やがて悲劇的な結末を迎えるまでの日々を描いた小説詩。
著者等紹介
コクトー,ジャン[コクトー,ジャン] [Cocteau,Jean]
1889‐1963。フランスの芸術家。詩人、小説家、脚本家、評論家のほか、画家、演出家、映画監督としてもマルチに活躍。前衛の先端を行く芸術家たちと親交を結んだ
東郷青児[トウゴウセイジ]
1897‐1978。日本の洋画家。10代で画壇デビュー。1921年ヨーロッパへ渡り、ピカソ、藤田嗣治らと交流。1928年帰国後は、画家、デザイナーとして活躍するかたわら、翻訳にも活動の場を広げた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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