出版社内容情報
青春を共にし別々の道を歩んだ友人。謎の死を遂げた夫。守りたいと初めて思った女性――。「太陽がいっぱい」「愛の泉」など名作映画をモチーフに、悲しみを抱えた人々が前を向き歩み出す姿を描く全5篇。
内容説明
「だから、俺たちは映画館の暗闇の中にいると、ワクワクするんだよ」かつて映画について語り合い、だが全く別の道を歩んだ友との再会。夫の自殺で憔悴する河本に訪れた、レンタルビデオ店での運命の出会い。最愛の夫を亡くした祖母を元気づけるべく鳥越家の孫たちが企んだ『ローマの休日』上映計画―。やさしさと勇気が宿る全5篇を収録。映画から放たれた光が、人々の胸に潜む暗闇に、希望を映し出す。著者最高の短篇集。
著者等紹介
金城一紀[カネシロカズキ]
1968年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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湯湖
9
【8/31、公民館での「ローマの休日」の上映】が核となった連作集。どの話もそれなりに面白いなぁと読み進めていたら、最終話の「愛の泉」にやられた。すっごくいい。オチも最高。そういえば、「ローマの休日」のBlu-ray持ってたな。なんだか観たくなってきたぞ。観ようっと。2023/03/18
ソデゴトー
4
丁寧なストーリー。穏やかな川の流れ、大河には遠いか2022/11/25
お茶
4
◎だいぶ久しぶりな金城一紀さん作品。軽く読めて何も考えず楽しめる一冊。なんか個人的に青春を思い出さずにいられなかったな。笑◎観たい映画が増えた。2022/04/16
みどりまま
3
ローマの休日の映画上映に関係する作品の連作集。 よんでで、心温まる最後の話。 面白かった。2023/10/11
源次/びめいだー
3
2008年本屋大賞5位。映画にまつわる短編小説5編。ちょうど「ローマの休日」を観たばかりだったのでタイムリーでした。面白かったです。2022/07/26