角川ホラー文庫<br> こわい本〈10〉顔

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角川ホラー文庫
こわい本〈10〉顔

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041089996
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

きれいになりたい。
あの人の心を手に入れたい――。

お前なんかガケから落ちて死んじまえ! 岩で顔を打ってもっと不細工になれ――少女が怒りにまかせて書いた手紙が、婚約したばかりの女性の運命を変えていく……驚きの結末が待ち受ける「偶然を呼ぶ手紙」。優しく美しい姉が事故で美貌を失った時から、姉妹のいびつな関係が浮き彫りになる「おそれ」他、「谷間のユリ」「死者の行進」「面」の全5篇。美醜への執着と、外見に翻弄される哀しさ。人間の
本性を容赦なく炙り出す1冊。

内容説明

お前なんかガケから落ちて死んじまえ!岩で顔を打ってもっと不細工になれ―少女が怒りにまかせて書いた手紙が、婚約したばかりの女性の運命を変えていく…驚きの結末が待ち受ける「偶然を呼ぶ手紙」。優しく美しい姉が事故で美貌を失った時から、姉妹のいびつな関係が浮き彫りになる「おそれ」他、「谷間のユリ」「死者の行進」「面」の全5篇。美醜への執着と、外見に翻弄される哀しさ。人間の本性を容赦なく炙り出す1冊。

著者等紹介

楳図かずお[ウメズカズオ]
1936年、和歌山県高野町に生まれ、奈良県五條市で育つ。小学校4年生で漫画を描き始め、高校3年生の時、『別世界』『森の兄妹』をトモブック社から単行本で出版し、デビュー。『へび少女』『猫目小僧』などのヒット作により、“ホラー漫画の神様”と呼ばれる。『漂流教室』ほかで小学館漫画賞受賞。一方、『まことちゃん』でギャグの才能も発揮。作中のギャグ、“グワシ”は社会現象となった。このほか、数多くのヒット作を生み出す。その他、タレント、歌手、映画監督など多数の肩書きを持ち、様々なジャンルで活躍中。2018年、『わたしは真悟』で仏・アングレーム国際漫画祭「遺産賞」受賞。また同年度、文化庁長官表彰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

82
第10巻のテーマは「顔」。美しい女性の顔が壊れていく怖さ。恐れ慄く顔。威圧する顔。表面の顔に隠れた真の顔。楳図さんの後書によると登場人物がどんな表情を見せるかで伝わる恐怖はまるで違ってくるという。収録作「おそれ」には会心の恐ろしい表情があるそうだ。あのカットの表情かな。そして、「漫画家たちの戦争」にも収録されていた「死者の行進」も収録されていた。戦場での顔は怖いものだ。2022/03/05

鱒子

74
ホラーが苦手なわたしが楳図かずおさんに惹かれるわけは、恐怖の中にある美しさとユーモアなのだと思います。10巻目は「顔」がテーマ。表紙の「偶然を呼ぶ手紙」まさに恐怖、美しさ&ユーモアが混在しています。「谷間のユリ」悲しき名作!2022/03/16

Vakira

55
【楳図かずお追悼読書】第7弾 「こわい本」の10巻目。今回のテーマこそが「顔」でした。9巻のテーマは「影」でした。前回書いてしまいましたが、人間社会における自己証明は「顔」なんです。可愛いと思う顔は万人そう感じるんです。実はね、遺伝子にそう感じるように仕組まれているからね。長くなりますのでその理由は別の機会で。さて、「顔」特集。今回の収穫は異色の戦記物が1編。楳図さんの戦記物初めて読みました。少女が登場しないので、楳図さん本人も描いていて苦労したそうです。水木しげる、松本零士とは違った味で隊長の行動が脅威2025/01/08

ぐうぐう

31
顔を主題とする『こわい本』第10巻。一見、「顔」を「美」と替えても通用しそうな話のように思えるが、やはりここには「顔」でなければならない楳図かずおの強いこだわりが伝わってくる。本書に出てくる人物達の、美しさに翻弄されるのではなく、なぜ自分はこの顔なのか、もっと言えば、なぜ自分は他人とは違った顔をしているのか、という惑い、嫉妬、あるいは恐れが事件を起こしている。また、あとがきで楳図が述べているように、顔へのこだわりはそのまま恐怖演出へのこだわりと直結している。よって美であれ醜であれ、楳図が描く顔は怖いのだ。2023/06/23

あたびー

30
「偶然を呼ぶ手紙」むかっ腹を立ててデタラメの宛名に呪いのような手紙を出したら届いてしまった!そこから始まる悲劇に翻弄される少女。初めて読んだのでハラハラドキドキしました。「おそれ」美しい姉は階段から落ちて見にくい顔になり、心も捻くれていった。妹だって充分すぎるほど可愛いのに。無視されていたというのは彼女の勘違いだったのかな…「谷間のユリ」控えめな容姿を気にしすぎる女性。遠くから見つめるだけで満足だった男性にある日恋人が…哀しい話です。2022/03/10

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