角川ホラー文庫<br> こわい本〈4〉呪縛

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角川ホラー文庫
こわい本〈4〉呪縛

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041089934
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

人の身体に巣食う恐ろしい蜘蛛に捕らわれた、美しい姉妹が味わう恐怖を描く「紅グモ」。すべて競い合ってきた兄弟の憎悪の深さに震撼する「独眼鬼」など5篇。巻末企画に草間彌生氏、ヒグチユウコ氏も登場!

内容説明

ある日、父と幼い姉妹のもとに、美しい継母がやって来た。幸せの中、なぜか姉の様子がおかしくなる。クモの妄想に取り憑かれ、継母に口からクモを入れられる悪夢を見たと訴えるが、妹は取り合わない。やがて、姉は原因不明のまま死に、残された妹に不穏な影が忍び寄る―体内に入り込み寄生するクモの恐怖と、人の心の闇に戦慄する「紅グモ」ほか、「独眼鬼」「残酷の一夜」「ダリの男」「手」の、さまざまな悪意と執着を映し出す5篇。

著者等紹介

楳図かずお[ウメズカズオ]
1936年、和歌山県高野町に生まれ、奈良県五條市で育つ。小学校4年生で漫画を描き始め、高校3年生の時、『別世界』『森の兄妹』をトモブック社から単行本で出版し、デビュー。『へび少女』『猫目小僧』などのヒット作により、“ホラー漫画の神様”と呼ばれる。『漂流教室』ほかで小学館漫画賞受賞。一方、『まことちゃん』でギャグの才能も発揮。このほか、数多くのヒット作を生み出す。その他、タレント、歌手、映画監督など多数の肩書きを持ち、様々なジャンルで活躍中。2018年、『わたしは真吾』で仏・アングレーム国際漫画際「遺産賞」受賞。また同年度、文化庁長官表彰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

86
子供の頃、クモが怖くて仕方なかった。クモを見ただけで逃げ回っていた。この巻に収録された「紅グモ」を読んでいたら、あの頃の恐怖が蘇ってきた。巻末の文章を読んでいると楳図さんもヒグチユウコさんもクモが怖かったんだな🕷。それ以外の四つの短編もそれぞれ怖くて惹き込まれる。「手」は、少年ジャンプ創刊号に掲載。道理で記憶の底にあった。楳図さんの26年振りとなる新作が来年公開とのニュースも飛び込んできて、期待が膨らみながら本巻を読み終えた。2021/08/30

鱒子

76
作品の面白さは抜群です。なかでも「残酷の一夜(赤ちゃん誕生の夜の物語)」はたびたび思い出す忘れられない作品。巻末は今回も草間彌生さんとの対談(2001年)。そして、ヒグチユウコさんの寄稿&楳図さんのあとがき(どちらも2021年)。あぁぁ買ってよかった!!巻末が豪華すぎて、もぅたまらんです。2021/09/23

Vakira

46
【楳図かずお追悼読書】第2弾 2022年に角川文庫にて企画された「こわい本」の4巻目。テーマは「呪縛」の5編の短編集。「紅い蜘蛛」:1965年少女フレンド掲載。オオ~もう約60年も前の作品。当時の事を回想した楳図さんの思い出話あとがき付が嬉しい。蜘蛛の恐怖漫画を発想したものの、蜘蛛が嫌いだったので描けず、初めてアシスタントを採用して蜘蛛を描いてもらったそうです。「独眼鬼」:1970年少年サンデー掲載。戦国時代、次期城主就任を巡って兄弟が争う話。もう劇画調。少年誌に嫉妬と復讐。ドロドロの心理物語、凄すぎる。2024/11/13

あたびー

32
「紅グモ」「独眼鬼」「残酷の一夜」「ダリの男」「手」収録。「紅グモ」は私が最初に読んだ楳図作品だと思う。少女漫画雑誌の付録についてきた冊子の状態で友達から借りたのは小学校低学年のときだったと思う。催促されてもちーとも返さないので、終いにはその子に泣かれた覚えが😅。クモでも蛇でも体の中に入られるというのは考えるだに恐ろしいし、その他に早すぎる埋葬や、悪役が継母から姉、友人と移り変わるのも恐ろしい。面白いページがあった。1ページのうちに継母の着物の柄が、水玉→笹→水玉+と変っている。2021/10/04

ぐうぐう

29
呪縛というテーマでは、蛇よりも蜘蛛が相応しい。その糸が縛る行為を連想させる以上に、小ささ、そして数が乗っ取られるイメージを想起させるからだ。「紅グモ」は、継母と娘の関係性という古典的な物語が、蜘蛛によってまさしく乗っ取られていく作品だ。継母への復讐が、いつしか霧散し、蜘蛛の自我が物語を支配していく。「紅グモ」の怖さは、ズバリここにこそある。「ダリの男」は、美を醜の側から描いた傑作だ。価値観の逆転をさらに反転させたラストは、執着において、やはり恐怖は外からではなく内からやって来ることを冷酷に告げている。2022/02/03

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