角川ホラー文庫<br> こわい本〈3〉狂乱

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角川ホラー文庫
こわい本〈3〉狂乱

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041089927
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0179

出版社内容情報

江戸時代。美しい娘のいる家に小判がふれば娘は殺される――。たたりの原因を調べる親分は何者かに切られ、娘のひとみが犯人を追ううちに、死体の頭に恐ろしい傷のぬいあとがあることに気づく。ひとみの推理が冴える「ふりそで小町捕物控」。応仁の乱の末期、残虐な領主に家族を殺された鬼丸は、仏師・海慶の彫ほ る不動明王に魅せられ……「人喰い不動」。室町時代後半。烏山城主・烏山主水之介は能面の蒐集マニアだったが、ついにはこれぞという面を作らせようと、城下に住む能面師・夜叉面のもとを訪れたが、「けがれた気持ちで面はつくれませぬ」と断る夜叉面。怒った主水之介は夜叉面を切り捨ててしまう。夜叉面の孫で弟子の重太郎は、復讐を誓う。美貌の青年に成長した重太郎は面づくりの支度を始め、自らの顔にのみの刃を当て……「肉面」。他、「復讐鬼人」「木の肌花よめ」「悪夢の数式」を収録。

内容説明

江戸時代。美しい娘のいる家に小判がふれば娘は殺される―。たたりの原因を調べる親分は何者かに切られ、娘のひとみが犯人を追ううちに、死体の頭に恐ろしい傷のぬいあとがあることに気づく。ひとみの推理が冴える「ふりそで小町捕物控」。応仁の乱の末期、残虐な領主に家族を殺された鬼丸は、仏師・海慶の彫る不動明王に魅せられ…「人喰い不動」。ほか「復讐鬼人」「肉面」「木の肌花よめ」「悪夢の数式」を収録。

著者等紹介

楳図かずお[ウメズカズオ]
1936年、和歌山県高野町に生まれ、奈良県五條市で育つ。小学校4年生で漫画を描き始め、高校3年生の時、『別世界』『森の兄妹』をトモブック社から単行本で出版し、デビュー。『へび少女』『猫目小僧』などのヒット作により、“ホラー漫画の神様”と呼ばれる。『漂流教室』ほかで小学館漫画賞受賞。一方、『まことちゃん』でギャグの才能も発揮。作中のギャグ、“グワシ”は社会現象となった。その他、タレント、歌手、映画監督など多数の肩書きを持ち、様々なジャンルで活躍中。2018年、『わたしは真悟』で仏・アングレーム国際漫画祭「遺産賞」受賞。また同年度、文化庁長官表彰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

83
これだこれだ‼︎ 私のトラウマになった「肉面」が収録されている。1966年「少年マガジン」掲載時、あまりの怖さに本を閉じた。その当時、我が家の風呂は、薪で沸かしていて(古い!)、「少年マガジン」を燃やしていたら、その衝撃シーンが出てきてしまった。火に燃え上がる残酷なシーンが目に焼き付く。それから55年振り。今回は冷静に読むことが出来た。いやーそれにしても、楳図さんの恐怖描写は凄い。最後に収録されている「悪魔の数式」だけ毛色が違う。これが「高二時代」に連載されていたなんて。高二の読者は妄想していただろうな。2021/07/18

鱒子

76
巻末の掲載の、草間彌生さんと楳図かずおさんの「しましま・みずたま対談」が面白すぎる!(2001年収録) 4巻も楽しみです。「悪夢の数式」には、まことちゃんとピョン子ちゃんが1コマだけゲスト出演。う、うれしいのら〜〜!2021/08/06

Vakira

56
あんなこといいな~♪できたらいいな~♪あんな夢、こんな夢、いっぱいあるけど~♪っと、ドラえもんがいなくたって「悪夢の数式」読めば、少年の憧れあの娘のパンティー。静香ちゃんの入浴シーンより刺激的じゃ~って事で「悪夢の数式」読みたく購入。んん?「アゲイン」や「まことちゃん」の様なギャク連発。こわい話ではなかったの?あります。時代劇ホラー。少年漫画黎明期の頃に超劇画。これぞ劇画の草分け。大迫力の残酷さ。虐げられた人々の復讐は心地よい。もしやあの大魔神はこれが元ネタ?なんて思ってしまう。楳図かずお、いいわ~2021/10/06

あたびー

42
#日本怪奇幻想読者クラブ 朝日ソノラマ版は「ふりそで小町捕物控」以外は重複していない。「ふりそで…」は十手を預かる父が負傷し床についている間、娘のひとみが大胆に事件を解決する趣向。3話。脳の入れ替えとか、のちの作品につながるテーマがある。「人喰い不動」は残酷な領主の仕打ちに苦しめられた恨みが彫刻に宿り報いる話。「復讐鬼人」はまた残酷な領主を執念で討ち果たす話。「肉面」は面師である父の敵討。「木の肌花嫁」は、屋敷に生い茂る松の木が娘を離すまいとてか仇をなす話。ここまですべて時代物。2021/08/27

ぐうぐう

34
美は楳図かずおにとって、畏怖の念を抱かざるを得ないものなのだろう。「狂乱」と題された『こわい本』3巻は、時代物の作品を中心に編まれている。「ふりそで小町捕物控」から3話が収録されていて、そのどれもが美への執着が主題となっている。美は人をいとも簡単に狂わせるのだ。解題にもあるように、1話で展開される脳移植は、楳図の作品に何度も登場するモチーフ。続く「人喰い不動」「復讐鬼人」には、怒りや恨みが人を狂わせる過程が描かれている。ユニークなのは巻末に「悪魔の数式」が収められていることだ。(つづく)2022/02/01

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