出版社内容情報
イコンに描かれていた「カシアン」は聖人に列せられながらも、心に強い憎しみを抱えた人間にとりついて、欲望を満たす力を与える魔物であるという。その伝説ゆえ長きにわたって封じられていたのだ。超人的な力を発揮して逃走を続けるロシア人との奇妙な符号に気づいた大塚は、命をかけて真実を突き止めるため、心の奥底に澱んでいた過去の傷と対峙しようと決意する。向かった先は東京――憎しみが渦巻く魔物の理想郷だった。
内容説明
イコンに描かれていた「カシアン」は、聖人でありながら、心に強い憎しみを抱えた人間にとりついて欲望を満たす力を与える「魔物」だという。その伝説ゆえ、100年にわたって封じられてきたのだ。とりつく相手を変えながら東京に向かうカシアン。そこで乗り移った相手は、大塚がかつて恐怖を感じ、憎しみを抱いた因縁の男、飯田だった。カシアンを止めるため、大塚は心の奥底に澱んでいた過去の傷と対峙することを決意する。
著者等紹介
大沢在昌[オオサワアリマサ]
1956年、名古屋市生まれ。慶應義塾大学法学部中退。79年「感傷の街角」で小説推理新人賞を受賞しデビュー。その後、86年『深夜曲馬団』で日本冒険小説協会最優秀短編賞、91年『新宿鮫』で吉川英治文学新人賞、日本推理作家協会賞、94年『無間人形 新宿鮫4』で直木賞、2004年『パンドラ・アイランド』で柴田錬三郎賞、10年、日本ミステリー文学大賞、14年『海と月の迷路』で吉川英治文学賞を受賞。ハードボイルド、冒険小説を中心に幅広い分野で活躍中。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たーさん
nori
ヤジ
flower0824_
読書と紅茶🥰