出版社内容情報
”どんでん返しの帝王”が放つ、息もつかせぬ警察医療ミステリ!死ぬ権利を与えてくれ――。安らかな死をもたらす白衣の訪問者は、聖人か、悪魔か。警視庁VS闇の医師、極限の頭脳戦が幕を開ける。安楽死の闇と向き合った警察医療ミステリ!
中山 七里[ナカヤマ シチリ]
著・文・その他
内容説明
警視庁に入った1人の少年からの通報。突然自宅にやって来た見知らぬ医師に父親が注射を打たれ、直後に息を引き取ったという。捜査一課の犬養刑事は少年の母親が「ドクター・デス」を名乗る人物が開設するサイトにアクセスしていたことを突き止める。安らかで苦痛のない死を20万円で提供するという医師は、一体何者なのか。難航する捜査を嘲笑うかのように、日本各地で類似の事件が次々と発生する…。人気シリーズ第4弾!
著者等紹介
中山七里[ナカヤマシチリ]
1961年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、2010年にデビュー。同作は映画化もされ、「岬洋介」シリーズとして『おやすみラフマニノフ』『いつまでもショパン』『どこかでベートーヴェン』と続きベストセラーとなる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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TERU’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
イアン
227
★★★★★★★☆☆☆2020年に映画化された刑事犬養隼人シリーズ第4段。少年からの通報をきっかけに末期患者への投薬による連続殺人が発覚する。〝ドクター・デス〟を名乗る犯人の行為は、救済者による慈悲か、享楽殺人者による蛮行か。これまでも本シリーズでは臓器移植や子宮頸がんワクチンなどの医療倫理を扱っており、今作では安楽死の是非を読者に突き付ける。世論を二分する重いテーマだが、どこかネットの書き込みレベルに終始している気がするので、もっと双方の議論を掘り下げてもよかった。今回も女の嘘に騙される犬養が少し可愛い。2022/07/05
茜
172
安楽死という事についてすごく考えさせられた。今現在では日本では安楽死は認められていないけれど、もし、私の肉親が病に倒れて死ぬまで苦痛が続いたとしたらと考えると私も安楽死という手段をとってしまうかもしれない。自分自身がそういった事態に陥ってしまった場合、私は認められているならばその手段を願うと思う。本書の終盤で書かれている事態に陥った場合、私も犬養と同様にしてしまうと思いました。2021/04/18
キムトモ
149
安楽死を題材にしたお話。ラス2からの章がおお👍✊〜〜とさせる。犯人を主役にし安楽死活動までに至るストーリーを軸に終盤犬養刑事と対決していくってストーリーならもっと唸ったのになぁ〜〜が感想🤔犬養シリーズはこれで完読…筆者のキャラではやはり渡瀬警部の方が魅力があったかなぁ〜〜がシリーズ全体の感想です👍(ノ-_-)ノ~┻━┻次は違う流行作家さんを読もうと📚2020/04/09
SJW
141
刑事犬養隼人シリーズ第4弾。ドクターデスは20万円で安楽死を請け負う医師で、犬養刑事がそれを追うがなかなか尻尾をつかむことができない。自分は読む前は安楽死を否定していたが、読み進めるにつれて場合によっては必要と考えるようになった。でもその法律ができたら、悪用する者が出てくるので、当面変えられそうにない。どんでん返しが今回は少なかった。2020/01/23
ふじさん
128
刑事犬養隼人とドクター・デスの対決を安楽死を絡めた描いた医療サスペンス。安楽死問題を真剣に考えるきっかけになった。それぞれの安楽死の事例にはドラマがあり、読み応えもあり面白かった。 2020/06/09