皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。

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皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。

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  • サイズ B6判/ページ数 220p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041076682
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

あるとき、会議中に原さんが猛然としゃべりだした。とある鉄道の本について、熱く熱く語っているのである。「いや、そんな細かい部分、ここにいるだれもわからんがな」と呆気に取られつつ、私は深く納得した。
なーんだ、ただのオタクだ!
そこからなにがどうなって対談をすることになったのか、いまいち記憶が定かではないのだが、小説や天皇制や鉄道について、二人で好きなようにしゃべったのが本書だ。
私と同様、門外漢のかたにも、肩肘張らずにお読みいただける内容になったのではないかと思う。
――三浦しをん(「まえがき」より抜粋)
   *
三浦さんが女性作家として、時にびしっと本質を衝く意見や質問をされることに、思わずはっとさせられた。
「社会全体の中で女の人をどう位置づけるかは、学校教育も政治家も何も考えていないような気がします。」
「アマテラスは女性の神様ですが、その子孫であるとされる天皇家は、なぜ女系を採用しなかったんでしょうね。」
学者でない人々、とりわけ女性との対話を積み重ねることで、自らの学問が鍛えられてゆくことの大切さを、改めて思い知らされた次第である。
――原 武史(「あとがき」より抜粋)

内容説明

歴史の転換点に、語り合う。鉄学者と作家の平成珍道中。

目次

第1回対談 二〇一六年六月二十四日(通学の沿線風景;女官の世界 ほか)
第2回対談 二〇一六年八月二日(「生前退位」のご意向;女系天皇と「国体」 ほか)
第3回対談 二〇一六年九月九日(「おことば」の衝撃;蕎麦屋にふらっと入る自由 ほか)
第4回遠足 二〇一六年十二月八日(コンパートメント車両;鬼怒川温泉 ほか)
第5回対談 二〇一八年八月三十日(「作詞:昭和天皇」;宮内庁詰めになる ほか)

著者等紹介

原武史[ハラタケシ]
1962年東京生まれ。政治学者。鉄学者。東京大学大学院博士課程中退。98年『「民都」大阪対「帝都」東京』でサントリー学芸賞、2001年『大正天皇』で毎日出版文化賞、08年『滝山コミューン一九七四』で講談社ノンフィクション賞、『昭和天皇』で司馬遼太郎賞を受賞。現在、放送大学教授。明治学院大学名誉教授

三浦しをん[ミウラシオン]
1976年東京生まれ。2000年『格闘する者に○』で小説家としてデビュー。エッセイ集も注目を集める。06年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞、12年『舟を編む』で本屋大賞、15年『あの家に暮らす四人の女』で織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

231
三浦 しをんは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。原 武史は、初読です。そんな二人の対談集、特急「スペーシアきぬがわ」 http://railway.tobu.co.jp/special_express/vehicle/spacia/ の中でも対談し、東武ワールドスクウェア http://www.tobuws.co.jp/ にまで行くとは思いませんでした。 天皇について色々と考えさせられる内容ですが、このままでは、22世紀に天皇家は、消滅してしまうのではないでしょうか?2019/03/30

のぶ

114
原武史さんと三浦しをんさんの5回にわたる対談を纏めたもの。自分は原さんの事をほとんど存じ上げないので、しをんさん目当てで入手した本だったが、内容は面白かった。タイトルに皇室、小説、鉄道とあるが、皇室に関しての話題がほとんどで、小説と鉄道についてはほとんど語られていない。それでも硬いものにならなかったのは、聞き役に回ったしをんさんの力によるものが大きいと思う。本人自身皇室問題にかなりの知識を持っていたし、難しい問題にもユーモアを交えて返していて、自分自身も皇室に対して親近感を持った本だった。2019/03/17

美登利

92
タイトルからして多少固い内容の話なのだと思っていました。政治学者の原さんのことは存じ上げませんでしたが新聞記者を経験し、現在は放送大学の教授だそうで歴代の天皇、皇室や政治の話も分かりやすく、これまで無関心だったことにも少し興味が湧いてきました。それは対談相手のしをんさんのおかげなんでしょう。真面目に話す原さんに時には一撃を与え、共感し、しをん節もちょこちょこ出るしと勉強にもなり楽しい1冊でした。鉄オタというのはロマンがあり奥深いものなんだなぁとしみじみ感じました。スペーシアに乗ってみたくなりましたよ!2019/03/30

しゃが

68
皇室が話題になっているこの時期に興味深い一冊だった。皇室の歴史や伝統とされている宮中祭祀などもしらないことばかり。伝統的なことも明治から始まったことも多かったようだ。何よりしをんさんの素朴で真っ直ぐな本質を突く皇室に精通した政治学者の原さんへの質問が小気味よかった。最近の報道で過剰に美談にされていること、当然のように認知されていることも一度立ち止まることもあってもよいのだ。皇室のことを考えると人の多様な生きかた、在りようがみえてくる。対談中に紹介された本のかずかず、手に取ってみたい本ばかり、愉しみが増えた2019/04/19

sofia

62
「皇室、鉄道のこと」だなんて、時期的にも内容的にも好きな話ばかりで興味津々だった。しをんさんの知識がすごいので、質問やツッコミが的を得ている。原武史氏、お初ではない。「100分de名著」の「松本清張スペシャル」がおもしろかった。そして中川家礼二との共著『「 鉄塾 」 ~関東VS関西 教えて!都市鉄道のなんでやねん?』の人ではないか!2019/05/09

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