出版社内容情報
彼女を追い詰めたものは何か――。組織の中で闘う女性警察官の真実。のどかな地方都市の交番で起きた警部補射殺事件。部下である女性巡査は拳銃を所持したまま行方不明のままだ。監察官室長・理代は真相を探ろうとするが……。元警察キャリアの著者が鋭く斬り込む、組織の建前と本音。
古野 まほろ[フルノ マホロ]
著・文・その他
内容説明
―警察で働く女は、聖母か娼婦しかいないのだろうか?「女の警察官は、警察官で、女で、それだけよ」全国警察を震撼させた“豊白警察署牟礼駅前交番・警部補射殺事件”。23歳の女性巡査が男の上官を射殺し、拳銃を持ったまま逃走、ミニパトで行方不明となったのだ。事件への対処をめぐる混乱の中、監察官室長・理代は、すべての責任を女性巡査に負わせようとする上級幹部の不可解な切迫感に気づく。交番勤務の警部補と、実務1年目の女性巡査の間にいったい何があったのか?自ら現場と証人の調査に乗り出した理代が目にしたのは、輝く“女性の視点に立った”なるお題目の陰で、声に出せない生きづらさを感じる女警たち、いまだ無自覚に繰り返されるセクハラ・パワハラ、そしてさらに意外な事実だった…。若き女警は何故、上司を殺さなければならなかったのか?
著者等紹介
古野まほろ[フルノマホロ]
東京大学法学部卒業。リヨン第三大学法学部第三段階「Droit et Politique de la S´ecurit´e」専攻修士課程修了。フランス内務省より免状「Dipl^ome de Commissaire」授与。なお学位授与機構より学士(文学)。警察庁1種警察官として交番、警察署、警察本部、海外、警察庁等で勤務の後、警察大学校主任教授にて退官。2007年、故・宇山日出臣氏に絶賛され、『天帝のはしたなき果実』で第35回メフィスト賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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