人間狩り

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  • サイズ B6判/ページ数 321p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041075234
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

有栖川有栖氏推薦、第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作!有栖川有栖氏、推薦!
第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作が登場。

それは、誰もが味わえる後ろめたい悦び。
ネットを利用して、凶悪事件の“元”犯人に私刑を下そうとする〈自警団〉。
これは正義か?
現代人の深層を刺激するサスペンス・ミステリ!

14歳の少年が少女を殺害、眼球を少女の親に送りつけた、20年前の女児殺害事件。その犯行映像が突如、闇オークションに出品された。当時の捜査関係者なら犯行映像を持ち出せたはず――人事一課監査係の白石は捜査を開始する。

カード会社で督促の仕事をする江梨子は、一本のクレーム電話をきっかけに、ある男の悪行をネットに晒した。動画は警察が動くほど話題となり、かつてない満足感を覚えた江梨子は、悪人を“炎上”させ懲らしめる〈自警団〉サイトにのめり込んでいく。〈自警団〉でも積極的に活動する少年・龍馬と、サイト管理人の弥生と親しくなった江梨子。三人は、次の獲物を決める。近頃、犯行映像流出騒動で話題の元少年Aだ。龍馬の活躍で元少年Aの素性を突き止めるも、事態は思わぬ方向へと転がっていき……。

凶悪事件犯行映像流出元を追う警察、私刑を下すべく元犯人を追う〈自警団〉。
二つの“正義”が重なったとき、本当の物語が姿を現す!

犬塚 理人[イヌヅカ リヒト]
著・文・その他

内容説明

14歳の少年が少女を殺害、眼球を少女の親に送りつけた、20年前の女児殺害事件。その犯行映像が突如、闇オークションに出品された。当時の捜査関係者なら犯行映像を持ち出せたはず―人事第一課監察係の白石は捜査を開始する。カード会社で督促の仕事をする江梨子は、1本のクレーム電話をきっかけに、ある男の悪行をネットに晒した。動画は警察が動くほど話題となり、かつてない満足感を覚えた江梨子は、悪人を“炎上”させ懲らしめる“自警団”サイトにのめり込んでいく。“自警団”でも積極的に活動する少年・龍馬と、サイト管理人の弥生と親しくなった江梨子。3人は、次の獲物を決める。近頃、犯行映像流出騒動で話題の元少年Aだ。龍馬の活躍で元少年Aの素性を突き止めるも、事態は思わぬ方向へと転がっていき…。第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作

著者等紹介

犬塚理人[イヌズカリヒト]
1974年大阪府生まれ。早稲田大学卒業。第38回横溝正史ミステリ大賞において、「人間狩り」で優秀賞を受賞しデビュー。現在は不動産業に従事している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

352
第38回横溝正史ミステリ大賞優秀賞ということで読みました。本賞受賞作を毎回楽しみにしています。本作は、新人作家とは思えないリーダビリティの高さで一気読みです。本作は大賞ではなく優秀賞ですが、過去の大賞作との比較の中で、大賞受賞でも良いのではないでしょうか?選評が掲載されていないので何とも言えませんが・・・次作以降も期待が持てます。2018/11/26

鉄之助

293
現在のネット社会の暗闇を、象徴する作品。読んでいて辛くなる部分もあるが、エンターテインメント性あり、一気に読んでしまった。「龍馬」の素性に、もう一ひねり、二ひねりあるかな? と期待して読んだが、肩透かし。才能ありそうな作者だけに、次回作に期待したい。2018/11/30

しんたろー

274
犬塚さん初読み。「ネットで悪人を晒して糾弾する」今日的な事象を前面に押し出した社会派サスペンス&ミステリ…何処にでもいそうなOL、警察内部を調査する監察官、二人の視点を軸に進む物語はスピーディでサクサク読めた。残念なのは、キーポイントの男がミステリファンの多くが思い浮かぶ人気シリーズと設定が同じな点と、終盤の駆け足過ぎる解決で物足りなさを感じさせるのが大賞を逃した理由と推察するが、新人に厳し過ぎるとも思う。人物造形や心情描写は上手いし「正義の在り方」を問うテーマも悪くないので、今後が楽しみな作家さんだ。2019/02/13

utinopoti27

217
人が人を裁くということ、罪を償うことの難しさをテーマにした作品は、過去にいくつも発表されてきました。数々のアプローチが試みられる中、『ネット私刑』という現代的な切り口で、少年法と正義について掘り下げたのが本作です。過去に起きた少女殺害事件の犯行映像がネットに流出したのを契機に、流出元を追う監察官。一方で、少年法に守られた当時の加害少年に、社会的制裁を加えるべく動く『ネット自警団』。狩る側と狩られる側、二転三転するストーリーはやがて意外な方向に。緻密な構成と巧みな文章力。この作者、ひょっとしたら化けるかも。2019/02/24

モルク

187
14歳の少年がおこした少女惨殺事件。20年後にその殺害動画がネットに…。流したのは誰か、警察内部の犯行なのか。そして少年法で守られた加害少年は名前を変え今は弁護士となっていた。正義の名のもとに法で裁けない人をネット上でさらす「自警団」そこにのめり込む人々。「正義」を振りかざし「私刑」をいとも簡単に行う。たとえ義憤の上の行為だとしてもそこには不条理が存在する。ネットの便利さと怖さをまざまざと感じる。おお怖い!2019/05/24

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