出版社内容情報
なぜ書き、いかに生きてきたのか。作家人生の証明となる、迫真の自伝。焦土から出発し、日本中をブームに巻き込んだ社会派推理作家が、現代を生きる我々に語りかける。人はなぜ書き、そしてなぜ生きるのか。著者初めての自伝、遂に文庫化!
森村 誠一[モリムラ セイイチ]
著・文・その他
内容説明
半世紀に渡り日本の文壇の先頭を走る稀代の流行作家・森村誠一は、なぜ書き、いかにして生きてきたのか。焦土の記憶から始まった少年期、青年期に出会った忘れられない女性たち。デビュー後の長きに渡る不遇の時代、流行作家としての華やかな日々。盟友とも言える作家たちとの出会いと別れ。昭和を生き抜き、平成を見つめて来た巨匠が、自らの半生を振り返る。東京新聞連載当時から話題を呼んだ初の自伝、待望の文庫化。
目次
1 戦火のスタンド・バイ・ミー
2 一望の焦土から希望の光
3 立ち上がる東京
4 隣国の不幸からホテルマンに
5 作家だけの証明書
6 戦争の飽食と『悪魔の飽食』
7 時代を彩る夢と花と
8 写真俳句からおくのほそ道へ
9 愕哭する日本列島
10 永遠の狩人
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年熊谷市生まれ。青山学院大学卒。10年に及ぶホテルマン生活を経て作家となる。江戸川乱歩賞・日本推理作家協会賞・角川小説賞・日本ミステリー文学大賞・吉川英治文学賞を受賞。推理小説の他、歴史小説・ドキュメントにも作風を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
7
森村誠一氏の自伝です。小説家を志し、作品をもって出版社に売り込む下りや、メディア化されたことをきっかけに角川春樹や高倉健との邂逅など興味深い内容でした。2019/04/28
こざるん
4
エッセイや自伝の類は普段あまり読まないのですが、「悪魔の飽食」(それ自体は恐怖で手が出ない)の書かれた経緯などに興味をもって。少年期に太平洋戦争から敗戦を経験した作家の、民主主義、言論や思想の自由というものがいかに貴重で、同時に脆いものであるかとの言葉に多くの人が耳を傾けるべきだと感じた。また、奇しくも、現在、自分が仕事で関わることのある地域に眠る悲しい歴史を知ることになった。2020/03/17
Sosseki
1
多作の作家で、映像化もされているのに、実は読んだことがなかった。読書家で、元ホテルマン。最近は鬱と認知症という。何か読んでみようか。2022/07/14
スエ
1
遠い戦争、近い不条理。実に深い。 作者を創ったものが分かる、なんとも素晴らしいエッセイだ。2019/11/18