出版社内容情報
京極 夏彦[キョウゴク ナツヒコ]
著・文・その他
内容説明
富士の樹海。魔人・加藤保憲の前に、ある政治家が跪いていた。太古の魔物が憑依したその政治家に、加藤は言い放った。この国を滅ぼす、と。妖怪が出現し騒動が頻発すると、政府は妖怪を諸悪の根源と決めつけ駆逐に乗り出す。世相は殺伐とし民衆は暴力的となり、相互監視が始まった。この異常事態の原因究明のため、『怪』関係者は居酒屋に集い、信州山中で入手した、呼ぶ子を出現させる謎の石の秘密を解き明かそうとするが…。
著者等紹介
京極夏彦[キョウゴクナツヒコ]
小説家・意匠家。1963年北海道生まれ。94年、妖怪小説『姑獲鳥の夏』で小説家デビュー。『魍魎の匣』で第49回日本推理作家協会賞、『嗤う伊右衛門』で第25回泉鏡花文学賞、『覘き小平次』で第16回山本周五郎賞、『後巷説百物語』で第130回直木賞、『西巷説百物語』で第24回柴田錬三郎賞を受賞、『遠野物語remix』「えほん遠野物語」シリーズなどにより平成28年遠野文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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眠る山猫屋
64
荒俣宏御大は學天則に乗り群がる暴徒を蹴散らし、京極先生一派は妖怪排檄主義者たちから辛くも逃れ、平山夢明さんは黒史郎さんに取り憑いたクトゥルーを匿い・・・という破天荒な展開、俄然面白くなってきた!高橋葉介さんや田辺青蛙さん岩下志麻子さん諸々著名人も多数登場、でも木原浩勝さんが操られた都知事に天誅を与えて噴死したのには驚いた!都知事が仙石原って名前・・・妖怪文化は風前の灯、何の力もないけれど、妖怪馬鹿たちはしぶといのです。2020/01/18
佐島楓
55
凄いはちゃめちゃと社会風刺、メタ世界。急へ。2019/01/05
Ayako
14
ようやく作中に京極さん登場!町中にも妖怪が溢れ、人々はパニックに。だんだんとシリアスな展開になってきたのに、笑える要素は沢山で、このアンバランスさが心地よくなってきた。いよいよ次の巻で完結するはずだが、全く結末が予想できない。2019/02/19
角
11
ようやく京極夏彦登場。物語は荒俣宏たちのいる建物を暴徒が襲い、さてどうなるか……が続く。東洋初のロボット學天則 は出てくるわ、クトゥルーは出てくるわ、ついには百鬼夜行でてんこ盛り。登場人物みんな饒舌なので、情報量は多いけれどもなかなか話が進まない感じも。2019/08/24
keisuke
9
いやいやいや。おじさん達がどうオニ退治するのか。解説が随分思わせぶりなんだが、オチが凄いのかな。2019/01/22