出版社内容情報
痛快!感動!全サラリーマンに読んでほしい、実名企業小説。リーダー・碓井優の下、大企業・石川島播磨重工を集団で辞めた80人の男たち。苛烈さを増す情報処理産業を舞台に、寄らば大樹の陰を良しとせず、信じる道を貫いた者たちの果敢な行動を描いた実名企業小説。
高杉 良[タカスギ リョウ]
著・文・その他
内容説明
石川島播磨重工業(IHI)情報システム室開発センター所長の碓井優は、ソフトウェア外販事業撤退の命を受け退社を決意する。碓井の仕事への情熱、取引先への真摯な対応に惹かれたシステムエンジニアたちも次々と後を追った。IHI側の切り崩し工作にも怯まず、碓井たちはベンチャー企業のコスモ・エイティを設立し、苛烈な情報処理産業に参戦していく。会社とは、リーダーとは何かを問い直す実名企業小説。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年東京生まれ。専門紙記者・編集長を経て、75年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされた企業・経済小説を次々に発表。97年、『金融腐蝕列島』で銀行不祥事を暴き、続く『呪縛 金融腐蝕列島2』は映画化されるなど、『再生 続・金融腐蝕列島』『混沌 新・金融腐蝕列島』『消失 金融腐蝕列島・完結編』に至るシリーズはベストセラーとなる。作品多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
264
わざわざ実名にしているのだから、もっと各人の人柄や、個々の逸話を積み重ねればいいのに、物凄く簡潔にまとめ過ぎていて、味も素っ気もない物語になってしまった。コレを読む限り、起業するといえば、ついてくる人は簡単に集まるもだと錯覚してしまう。それくらい、碓井の人徳や凄さを感じられず、また、カウンターとなるIHI側の存在感が無さすぎる。思わせ振りな登場をした金持ちから、降ってわいたような五億円の支援を受け、その後何もないのも引っ掛かる。調べてみると、碓井は後に七億円の脱税で逮捕されているという現実がまた興醒め。2020/11/27
Syo
32
面白い これも続きが知りたい2022/01/24
さやか
11
実話と知らずに読んでいた。会社を辞めて事業を継続する、それも会社の意に反して、なんてとても出来ることではない。碓井さんの人望の厚さを見ると、今までどうやったらこんなに信頼を獲得できたのだろうかと思う。フィクションの経済小説のような作られた感がなく、リアリティのあるものだった。2019/02/15
スプリント
10
IHIからスピンアウトしたコスモエイティの軌跡が書かれています。碓井氏に共鳴するもの、家族関係で悩み脱落するもの、最後まで苦悩するもの、様々な人間模様が描かれています。同じ著者の企業蘇生でも立場を変えて碓井氏は登場しますね。2019/09/07
nyanlay
9
実在する企業の名前があり、フィクションとは違った緊張感。今から約40年以上前の話なのに古く感じないのは、会社とは利益中心で、社員を人と見ていない、と言う事なのでしょうか?2019/01/26