出版社内容情報
ホラー大賞受賞作「夜葬」の奇才が描く、新たなる“迫りくる恐怖”!えじきしょん――町中だろうと家の中だろうと、扉があれば中から現れ、呼び出した人間を溶かしにやってくる、ガスマスク姿の不気味な存在。ひたひたと迫ってくる理不尽な恐怖にあなたは耐えられるか!?
最東 対地[サイトウ タイチ]
著・文・その他
内容説明
「アレを最初に呼ぼうと言い出したのは―」バイト仲間とある島に旅行に行った住谷秋乃は、フリーライターの京本陽介に旅先での恐怖体験を語り始めた。“えじきしょん”―島の住人がそう呼ぶ、人を溶かしにやってくるという恐ろしい怪物の伝承。溶かされた猫の死骸を島で目にしていた秋乃たちは、宿の主人から聞いたその話に興味を持ち、音声検索で調べてみる。すると、スマホの音声は答えた。「えじきしょんを呼び出しました」
著者等紹介
最東対地[サイトウタイチ]
1980年5月9日生まれ。大阪府交野市出身。飲食・小売業界を経て、出版社に勤務したのち、現在はフリーライター。2013年より執筆活動を開始。ホラーブログ『最東対地の嗤う壺』開設。第23回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞した『夜葬』がヒット作となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あも
83
まずレビューを読み始める前に『えじきしょん』をお手持ちのスマホで音声検索して欲しい。よろしいですか?○○の検索結果は○件です。じゃなくて、えじきしょんを呼び出しました。って言われた人…お疲れ様です。あなたのおかげで時間の余裕が出来ました。ありがとう!瀬戸内の猫島に旅行した元バイト仲間グループ。島に伝わるえじきしょんの伝承。知らずそれを呼び、次々に消される人々。ぶっちゃけそこまで面白くなくて暇つぶしにはえーわって程度だが、デビュー以来、このザ・ホラー!ザ・都市伝説な路線を貫く作者が好き。怖い怖くなぴったん。2018/08/12
HANA
66
岡山の孤島に旅行した若者が、読んではいけない物を呼び出してしまう。ガスマスクで人を溶かす化け物と硫酸かけかけマンというネーミングのアンバランスはいいと思うのだが、いかんせん化け物弱すぎ。すぐに倒せるのは数と呪的逃走譚に付き物のしつこさでカバーしているものの、やはりこういうのは逃れ難い強さを誇ってほしいものである。あと第三者が被害者から話を聞くという枠物語になっているのだが、その分逆にラストが読みやすいという弱点も持ってるなあ。後読後、怪物の方が自分よりスマホ使いこなしているという事実に愕然とさせられます。2020/07/17
坂城 弥生
51
本当に怖いのは人間かも。と思った。 あと関係ないけど「えじきしょん」が「えきしびじょん」に見えてしょうがない。2021/03/05
坂城 弥生
36
硫酸かけかけマンだとあまり怖くないけど、えじきしょん、怖かった…2024/06/10
のりすけ
34
ずっと「えきじしょん」だと思ってました「えじきしょん」か。告白と、それを聞く人…という構成。バカネーミングと恐怖感のない姿形の化物なのに、やってることはエグい。そしてなにより、逃れるために取る方法がエグい。惜しむらくは、幅広い年齢層に向けた作風じゃなく若者限定のような作品の作りってとこかな。サクッと読めるホラーなので、ぜひもっと作品を書いていただきたいのですが。2019/05/04
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