出版社内容情報
辞めるか、残るか――メーカー勤続30年、52歳課長の決断は――。辻本壮平、52歳。菓子メーカー営業課長。妻子あり、住宅ローンはほぼ完済ずみ。 ある日突然、早期退職募集が開始される。辞めるべきか、会社にとどまるか、どちらが得かで悩む辻本課長の選択は――。
荒木 源[アラキ ゲン]
著・文・その他
内容説明
ある日突然、会社で早期退職募集が始まった―。辻本壮平52歳、菓子メーカー課長。これは体のいいリストラなのか、それとも第二の人生をスタートするチャンスなのか。上乗せされる退職金、憧れだった田舎暮らしの可能性。辞めるか残るか悶々と悩む中、周りでは早々に早期退職を決断する者あり、会社にしがみつく者あり。そんな中会社を未曾有の危機が襲い―。会社で働く者の苦悩と誇りを描き出す、エンタメ小説。
著者等紹介
荒木源[アラキゲン]
1964年、京都府生まれ。東京大学文学部仏文科卒、朝日新聞社に入社。2003年『骨ん中』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小説を最初に書いた人にありがとう
106
ほぼ同世代の主人公、菓子メーカー営業課長の辻本。スタートから半分以上、早期退職を迫られた半リストラ待遇に対し鬱々と煮え切らない話が続き中弛みするものの、後半は人が変わったような展開。全体を通してサラリーマン人生の後半を過ごすヒントをもらった気もする。お荷物と思っていた若手女子社員の実態のくだり、実際の職場でも身近に起きていそうな話だと考えさせられる。2018/11/29
kei302
62
辻本壮平52歳 菓子メーカー営業課長。しょうもないヤツです。見栄っ張りなくせに小心者。だから、出遅れて、期限切れ食材使用で傾きそうな会社のため取引先お詫び行脚。あぁぁ…、これ、ヨンダコトアルヨ。倉橋の素直さ、熱意に比べる、課長の情けないこと。家庭人としてもダメダメだけど、まあ、そこはできた妻と子どもたち、平穏な家でよかった。2023/02/06
くろにゃんこ
48
52歳、会社で早期退職者の募集が始まり、肩たたきもされ...退職後の話かと思ったら退職するかを悩む話でした。その間に不正が発覚したりと色々あるのですが、周りに左右されやすい主人公ですね。後半は妙に上手く進んだりもしますが読みやすく面白かったです。2018/09/27
mr.lupin
44
ある日突然、会社で早期退職募集が始まった。辻本荘平52歳。菓子メーカーの課長である。これは体の良いリストラなのか、それても第二の人生をスタートさせるチャンスなのか。もう少し辻本が波乱万丈な人生を送るかと思っていたが、なんだか後半から会社の不正を暴く話に切り替わっていき、辻本の早期退職のウダウダした話が、会社の不正により何処かへ飛んでしまい肩透かしを喰らったような気がした。⭐⭐★★★2022/09/01
つぼ
27
読みやすかった。実際自分も同じ立場だとしたら主人公のように右往左往するんだろうな・・サラリーマンは気楽な稼業ではないよ。2018/12/16