出版社内容情報
「佐方貞人」シリーズ検事編、新装版!連続放火事件に隠された真実を追究する「樹を見る」、東京地検特捜部を舞台にした「拳を握る」ほか、検事・佐方貞人が活躍する、法廷ミステリー第2弾。第15回大藪春彦賞受賞。
柚月裕子[ユヅキユウコ]
著・文・その他
内容説明
ガレージや車が燃やされるなど17件続いた放火事件。険悪ムードが漂う捜査本部は、16件目の現場から走り去った人物に似た男を強引に別件逮捕する。取調を担当することになった新人検事の佐方貞人は「まだ事件は解決していない」と唯一被害者が出た13件目の放火の手口に不審を抱く(「樹を見る」)。権力と策略が交錯する司法を舞台に、追い込まれた人間たちの本性を描いた慟哭のミステリー、全5話。第15回大藪春彦賞受賞作。
著者等紹介
柚月裕子[ユズキユウコ]
1968年岩手県出身。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。13年『検事の本懐』で第15回大藪春彦賞、16年『孤狼の血』で第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)を受賞。18年『盤上の向日葵』で「本屋大賞」2位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
443
5つの連作短篇から構成。いずれも検事の佐方貞人を主人公とする(第五話の「本懐を知る」は、やや例外的)。手法は、これまたいずれも佐方と関わった人物を通して、鏡像としての佐方を浮かび上がらせるというもの。これが、本作の最大の特徴だろう。「樹を見る」では、米崎東警察署長の南場、「罪を押す」では、窃盗犯のハエタツ、「恩を返す」では、元同級生の弥生、「拳を握る」では、検察事務官の加東が、それぞれその役割を果たすのである(その意味でも「本懐を知る」は例外的)。風采は全く冴えない佐方。そんな佐方の検事としての手法は⇒2026/09/21
キムトモ
174
前作でヤメ検弁護士だった佐方貞人の短編集。長編が面白く短編読んでみたら物足りないなぁ〜〜と思ってしまうことが多々あるのですが…この短編集はそんなことも感じず良い短編集だったなぁ〜〜が感想👍🤔佐方検事の生い立ちやエピソードが凝縮され、それほど魅力を感じていなかった佐方貞人のキャラが物語毎に幾層にも幾層にも構築されていき魅力アップ🔺していきました👍(ノ-_-)ノ~┻━┻この後のお話も楽しみだ👍👍👍👍👍2020/04/28
ノンケ女医長
168
佐方貞人が、検事だった時期の作品。検察庁は、上意下達が大原則。責任回避の姿勢は極めて強い。次々舞い込む重大事件の処理を、検察職員がこなしていく。仕事への向き合い方は変わるし、職員の適性も大いに異なる。佐方が手にしていた書類カバンを、力任せに弾き飛ばし声を荒げる和泉副部長のような圧の強い上司に対して、物怖じすることなく淡々を聞き入れる佐方は、さすがだ。両親との関係も、報道関係者からしつこく問われ、感情を交えることなく淡々と断ち切る佐方の回答にも、感服した。佐方貞人の誠実な生き方を、今後も応援したい。2023/02/25
Kazuko Ohta
167
弁護士に転向してからの佐方を描いた『最後の証人』を読んだのがついこの前。あまりに面白くてその前日譚だという本作に突入。結局、検事であろうが弁護士であろうが、彼の仕事との向き合い方は変わらない。事件の上っ面だけ見るのではなく、人を見る彼にしょっちゅう胸が熱くなります。この若さで経験も浅いのに手練れの刑事みたいな趣は出来過ぎ。でも、だからこそ読まされるのでしょうね。髪の毛ぼさぼさスーツしわくちゃなのは残念だけど、もとは精悍な顔つきらしい。やはりそれなりのイケメンでいてほしいような、だらしないままでいいような。2021/05/28
どんふぁん
166
2019年1月19日読了。これを読んで佐方ファンが多い理由がわかりました。佐方が検事をしていた時の話ですが、佐方自身の人柄がかなり出てると思います。佐方男前、ってか渋い、芯の強い人。佐方本人の生活感はないです。でも人間としての魅力はすごくある人ですね。こんな検事さんが日本中にいたらいいのにねぇ。2019/01/19




