角川文庫<br> ミネルヴァの報復

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角川文庫
ミネルヴァの報復

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041066119
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

女性弁護士が二転三転する事件に奔走。どんでん返しの傑作本格ミステリ。20年ぶりに会う大学の先輩である辻堂から、妻が離婚に応じないと相談された弁護士の横手皐月。辻堂は愛人のマンションに転がりこみ、ヒモ同然の暮らしをしていた。妻の弁護士からは、愛人が妻に嫌がらせをしてきたとの連絡が。愛人からは妻から損害賠償請求が来たため、正式に横手に弁護依頼をしてきた。ところが、裁判の直前に依頼人である愛人が失踪。さらに妻が弁護士会館で何者かに殺されてしまう。辻堂と妻と愛人の三角関係。二転三転する事件。弱った横手は友人である弁護士・睦木怜に相談する。果たして彼女は真相にたどり着けるのか。
元弁護士の著者だからこそ描ける弁護士業界の奥の奥。読者の予想を裏切り続ける作家・深木章子の最高傑作がついに文庫化。推理作家協会賞候補作、傑作本格ミステリ。

深木 章子[ミキ アキコ]
著・文・その他

内容説明

20年ぶりに会う大学の先輩の辻堂から、妻が離婚に応じないと相談された弁護士の横手皐月。辻堂は愛人のマンションでヒモ同然の暮らしをしていた。妻の弁護士は、愛人に損害賠償請求をしたため、愛人は横手に弁護依頼をしたのだが、裁判の直前に依頼者である愛人が失踪。さらに妻は弁護士会館で何者かに殺害されてしまう。横手は友人の弁護士・睦木怜に相談し…。元弁護士が描く、弁護士業界の奥の奥。最高傑作本格ミステリ。

著者等紹介

深木章子[ミキアキコ]
1947年東京都出身。東京大学法学部卒。元弁護士。60歳を機に執筆活動を開始、2010年に『鬼畜の家』で島田荘司選第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞受賞。『衣更月家の一族』『螺旋の底』がそれぞれ第13回・第14回本格ミステリ大賞(小説部門)候補、『ミネルヴァの報復』が第69回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編部門)候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

143
序盤から描かれるジゴロの離婚をめぐる男女の愛憎劇は呆れるばかり…単なる後輩という立場での依頼に翻弄される女性弁護士が気の毒で仕方ない…当事者の失踪に殺人にと意味深かつ不可思議な事柄を読み進めながら得るのは、姑息で下劣な者への嫌悪と実直かつ優れた者ゆえ陥った事態の哀愁…込み入った真相解明を、単なる後出し説明でなくシリーズ名乗る女弁護士を適度に登場させて語らせるのが上手い。正義の天秤を司る法の女神テミス睦木に対して、昂る怒りのままに奮闘する戦いの女神ミネルヴァ横手。賛否分かれるであろう、その報復の意味は深い…2020/08/10

ゆかーん

65
女弁護士の苦労って、男性弁護士の倍はありそう…。誰かを弁護するというのは、想像以上にストレスの溜まりそうですが、彼女は男性以上に仕事に邁進し、誰よりも生き抜く力を持っているように感じます。訴訟を起こされても、それに立ち向かうエネルギーを持っている強い女ですが、いざ大切なものが失われてしまうと弱いもの。女神ミネルヴァのように賢い彼女でも、この複雑な人間関係を読み解きながら進むのは、なかなか難しいようです。それでも、正義を盾に大切な人を守れるならと、必死になって行動する彼女の誠実さに胸にグッときました。2018/12/19

buchipanda3

56
弁護士・睦木怜シリーズ長編。彼女の冷静でそつの無いロジカルな推理を楽しめた。語り役である友人の弁護士・横手皐月の感情に任せた言動との対比で一層その印象が際立っていたと思う。横手が自らを戦いの女神ミネルヴァに準え、正義よりも自分の怒りのために戦うとしたときはちょっと驚いたが、ある意味人間臭さが感じられるとも言える。事件は横手が翻弄されまくって混迷を極める中、わずかな綻びを見逃さずに一本の筋道を睦木が導いていく。起因に対して幾度も伏線の描写があったが少し微妙か。それでも終盤の見事な推理の畳み掛けを堪能した。2018/10/19

坂城 弥生

30
複雑に入り組んだ事件だったけど、まず思ったのは辻堂が嫌な奴だってことかな。まあ不倫する男なんて結局ダメ人間なんだろうな。2019/01/31

あゆみらい

14
最近、深木章子さんブーム。今までで一番よかった。さすが作者が弁護士さんだから、これを読んで少し裁判について詳しくなった。犯人にはすごく裏切られた。寂しい。2024/03/07

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