奪うは我なり―朝倉義景

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奪うは我なり―朝倉義景

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  • サイズ B6判/ページ数 296p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041064429
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

愚将と誹られながらも信長を追い詰めた武将!その波乱の生き様とは?名門朝倉家に生まれ、もう一歩で朝廷と天下を手中に収めることができた男、朝倉義景。信長すら追い詰めた武将は、愚将と誹られ、侮られる生き方を自ら選んだ──。気鋭の著者による新たな戦国武将伝。

吉川永青[ヨシカワナガハル]
著・文・その他

内容説明

朝倉義景―時に愚将と誹られながらも、一際異彩を放ち、信長をも追い詰めた男。名門朝倉家に生まれ、若くして家督を継いだ男は、もはや形骸化した幕府と将軍の世に己の活路を見いだす。誰からも理解されぬ苦しみと孤独を背負った男は、戦国の世に、そして天下に、何を望んだのか…。『天下は朝倉殿持ち給え。我は二度と望みなし』信長の上洛要請を拒否し、戦国最強の男の敵に自らなった男。戦国史上、もっとも異彩を放つ武将の生涯を鮮烈に描いた、書き下ろし長篇歴史小説。

著者等紹介

吉川永青[ヨシカワナガハル]
1968年東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年「我が糸は誰を操る」で第5回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。同作は、11年に『戯史三國志 我が糸は誰を操る』と改題し刊行。同年には第2作『戯史三國志 我が槍は覇道の翼』を刊行、12年、第33回吉川英治文学新人賞候補に。15年、『誉れの赤』で第36回吉川英治文学新人賞候補となる。16年、『闘鬼 斎藤一』で第4回野村胡堂文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

151
浅井朝倉と一緒くたに日本史で覚えた名前。朝倉義景の事はほとんど知らない。家臣にも理解されぬ生涯だったのだなぁと読後はちょっと複雑。信玄が死んでいなければ・・と云ったところで信長にはきっと敵わなかっただろう。確かに異彩を放つ人物像が浮かぶもあの頃、時代は織田信長を欲したのだろうさ。2018/05/29

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

109
吉川永青が描く朝倉義景。信長メインの作品の中で、越前の主としての義景に触れることはあっても、義景メインの作品となるとお初だったかも。タイトルに見るとおり、我欲が強く、また自分の感情のままにふるまってしまうためか、見ようによっては気味悪く映るが、良く言えば、自分を飾り立てることなく、むしろ人間味があったとも言えないか。そんな義景をして『化け物』と言わしめた信長だったからこそ、天下を手中に納めることができたのかもしれない。生き残るための裏切り、そんな戦国の世の非情感がてんこ盛りの作品でした。2020/02/22

とん大西

100
肩書きに固執する権威主義者。自己チューでプライドの高いマゾヒスト。信長という大波にのまれた越前の古豪朝倉義景。本作ではなかなかの狂気っぷりが炸裂。略奪に愉悦を感じ、愚者を装い信長を追詰める。最後の最後に奪うは我なりと-。その心の咆哮、果たして義景にとって奪うべきは何だったのだろうか。-『七転八倒して悶え苦しむだけだった生涯。虚しいまま死に至る』-40年を振返った義景辞世の句です。諦念と失望。ホンマは気弱な凡人やったかも。それでも越前の栄華は善政の賜物。暗愚というには酷か。不向きやったんやろね、戦国の世が。2018/06/30

巨峰

87
史上足利義昭が整えたとされる信長包囲網を義景の手柄にしていた。それでもしないとほんとに何もしなくて滅びた人になってしまうからな。逆に、人知を超えた信長の描写がなかなか鋭くて怖かったです。(本作は、驚きの表現の軽さが気になりました。)2019/01/13

佐治駿河

44
朝倉義景を描いた物語。物語に賛否あると思うが私的には特段悪く無い作品だと思う。朝倉義景をこれまで考えられていた様な像と異なり実は有能だったとならず、きっちりと悪く無様な人物であったと描いています。多分好きになる人はいないですね。でもこの作品を読む事で他の戦国時代の作品を読んだ時に朝倉義景様な人物と比較して英雄感が増しますよね。私はこの様な作品は必要だと感じます。吉川先生はあまり題材になり難い人物を扱った作品がありますので、この様な作品を期待してしまいます。2025/02/06

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