出版社内容情報
捕鯨問題の取材で南紀を訪れた浅見光彦。この地でかつて起きた殺人事件と心中事件。二つの事件の関連性を見つけた浅見は、秩父へと向かう。事件現場に見え隠れする青い帽子の女の正体とは――?
内容説明
捕鯨問題の取材で南紀・太地を訪れた浅見光彦は、「くじらの博物館」の展示物を見つめ歪に笑う青い帽子の女を目撃する。彼女の視線の先には背に銛が刺さった漁師人形。それはかつて、この町で起きた殺人事件の被害者と同じ姿であるらしい。さらに青い帽子の女は6年前に岬で心中した娘ではないかと言われた浅見は、真相を探るべく心中相手の新聞記者「アザミ」の故郷・秩父へ向かう。無関係に思える2つの事件を繋ぐ悲劇とは。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
東京都出身。1980年、『死者の木霊』を自費出版してデビュー。07年、全著作累計部数が1億部を突破。08年3月、第11回日本ミステリー文学大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まり
19
図書館本。捕鯨問題が出てきた。なかなか難しい。私は子供の頃に鯨を食べたことがあって美味しかったことだけ覚えている。だから食べたいなぁと思う気持ちがあるので光彦の姪っ子の言葉に驚いたし自分が酷いのかとも思って、ちょっとへこむ。でも鯨だけではなく他にも命のあるものを頂いているので…なかなか難しい。今回はそこから沢山の事件が絡まっていて読み応えがあった。最後の犯人にも納得でちゃんと逮捕出来たことでスッキリ。ただ今後の亜希子がかなり心配だけど。2025/09/24
クルミ
12
捕鯨問題の取材で南紀・大地を訪れた浅見光彦。「くじらの博物館」の展示物で歪に笑う青い帽子の女を目撃する。彼女の視線の先には、背に銛が刺さった漁師人形が。この姿がかってこの町で起きた殺人事件の被害者の姿らしい。6年前に起きた事件。死んだはずの人間が現れた。捕鯨問題にゆれた町で起きた事件。2025/10/26
mintia
5
捕鯨問題を絡めたミステリ。浅見光彦の活躍が今回も楽しめる。後半謎が明らかになり、ハラハラドキドキしながら読むことができた。2020/12/28
とまほーく
2
面白かった。これを読んでまず、クジラ料理を食える店を探してしまった。意外とたくさんあるようで、今度行ってみることにする。話としては、なかなかの悲劇続きだったけれども、太地の海と、秩父の山を通して色んな伏線が1つにまとまっていくのはすごく読み応えがあった。2025/03/08
mmk
2
今回のテーマは捕鯨。捕鯨については概ね賛成であったのだが、やはり鯨(やイルカ)の姿を想像すると、反対に傾きそうになる。そんな風に色々と考える機会を与えてくれるのが社会派ミステリーの良いところ。作中に出てきた渋谷の鯨料理店。109の隣にあったのを知っていて、ふとどうなったかと調べたら移転し、店の雰囲気も変わったとのこと。新宿の滝沢ももうないし、時の流れとはいえさびしい限り。ただ、浅見光彦の魅力は永遠である。本を読む度に新しい浅見を発見する。2021/07/11
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