角川文庫<br> かんかん橋の向こう側

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角川文庫
かんかん橋の向こう側

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  • サイズ 文庫判/ページ数 544p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041063408
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報



あさの あつこ[アサノ アツコ]
著・文・その他

内容説明

地方の寂れゆく温泉町、津雲。父の亡き後、残された食堂『ののや』を守る継母の奈央と高校生の真子。支え合う暮らしの中で真子は、奈央を一人残して都会に進学することを迷っていた。ある晩、訳ありげな青年が客として現れるが、やがてとんでもない事件に発展する。「帰る場所がある。だから人は旅立つことができる」―小さな食堂を舞台に、精いっぱい生きる人々の絆と、少女の成長と旅立ちを描いた傑作長編。

著者等紹介

あさのあつこ[アサノアツコ]
岡山県生まれ。大学在学中から児童文学を書き始める。『ほたる館物語』で作家デビュー。『バッテリー』およびその続編で野間児童文芸賞、日本児童文学者協会賞、小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

dr2006

43
なんか凄く好き❤巻末の作者の解説を読むまで続編と知らずに読んだが、それを気が付かない程作品に移入し、感動した。小さな温泉町津雲には石造りのかんかん橋と主人公真子の継母奈央が経営する食堂ののやがある。集う常連が醸す家族と仲間の物語だ。ある日常連和久が書いたネット小説のファンだという男が訪ねて来るが…。時にこの仲間たちは辛辣に云いたいことを云い合うが常に相手を気を遣っている。このウザい関係が成立するのは根っこに信頼関係が築かれているからで、ののやは環境でしかない。家族や仲間を思い遣る優しさを教えてくれる作品。2023/05/09

shincha

40
片田舎の廃れてゆく温泉街の街、津雲。何にもない所だけど、ここにしかないものがたくさんある。スーパーヒーローなんて誰もいないけど、普通のおっちゃんやおばちゃん、少年少女たちはそんな中で苦悩しながら生きている。かんかん橋は、昔からここに住み、ここで営み、ここで死んでいく人たちを見守り続けてきた。真子が主人公的な立ち位置だけど、登場人物全員がそれぞれの人生の主人公。ふるさとっていいな。ちょっとサスペンスも入って面白かった!2025/02/07

はるき

35
あさのあつこさんが描く女の子は、将来きっと力強い女性に成長してくれる。そういう安心感があります。地に足を着けて力強く歩くこと、自分を信じること。 そういうメッセージを感じます。2018/03/31

はるき

29
 男の子の成長は一瞬の輝きで、女の子のそれは生々しい羽化だ。頼りなげな小さな女の子が、自分の力で未来を切り拓く力強さは、何度読んでも胸が躍ります。2019/01/16

鍵ちゃん

16
地方の寂れゆく温泉町、津雲。父の亡き後、残された食堂「ののや亅を守る継母の奈央と高校生の真子。支え合う暮しの中で真子は、奈央を一人残して都会に進学することを迷っていた。ある晩、訳ありげな青年が客として現れるが、やがてとんでまない事件に発展する。「帰る場所がある。だから人は旅立つことができる亅小さな食堂を舞台に、精いっぱい生きる人々の絆と、少女の成長と旅立ちを描いた。食堂を舞台とした新喜劇を見ているような、明るく人情味のある話でした。2021/03/26

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