出版社内容情報
北 杜夫[キタ モリオ]
著・文・その他
内容説明
ひょんなことから水産庁の漁業調査船に船医として乗りこみ、5ヵ月半の航海に出た「どくとるマンボウ」こと著者・北杜夫。診療時間は9時から14時。船酔いから天下の奇病までなんでもおまかせあれ。港へ着けば、疲れはてた五体にウイスキーをそそぎこみ、さっそうと街へ繰り出すが、すぐに物売り、客引きの餌食にされて…。ゆく先々で繰り広げられる珍事や怪事を、笑いとユーモアに満ちた筆致で描き出す、自伝的航海記。
目次
私はなぜ船に乗ったか
これが海だ
飛ぶ魚、潜る人
シンガポールさまざま
マラッカ海峡からインド洋へ
タカリ、愛国者たむろすスエズ
ドクトル、閑中忙あり
アフリカ沖にマグロを追う
ポルトガルの古い港で
ドイツでは神妙に、そしてまた〔ほか〕
著者等紹介
北杜夫[キタモリオ]
1927年東京生まれ。54年、『幽霊』を自費出版。60年、『どくとるマンボウ航海記』が大ベストセラーとなりシリーズ化され、作家に転身。同年、『夜と霧の隅で』で芥川賞、64年、『楡家の人びと』で毎日出版文化賞、86年、『輝ける碧き空の下で 第二部』で日本文学大賞を受賞。2011年10月永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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あーさん☆㊗️天久鷹央実写化!環奈ちゃん最高です!(≧▽≦)
69
出版社別!昭和46年発行。ルビがまったくありません!!!2019/08/11
剛腕伝説
16
何十年ぶりかの再読。懐かしかった。船医としてマグロ漁船に乗り込み、港港で繰り広げられる出来事を面白可笑しく綴っている。本当に魅力のある人だった。2021/10/23
おっとー
12
筆者が船医として「照洋丸」に半年間同乗し、世界を巡ったときの記録。記録といっても日記でもなく業務日誌でもなく、むしろ立ち寄った地でのあれやこれやが自由奔放に詰め込まれている。たぶん賢い人だし船医としての業務も飄々とこなしていたのだろうけど、自己顕示や苦労談は全くなく、単に「おもしろかったこと」だけを凝縮している。オリエンタリズムも日本スゴイもなく、差別意識もなく、純粋に土地の人々と話して触れ合う。危険な誘いにも乗ってみる。船を通じた境界なきつながりを読者も体験することができる。2020/07/04
鶯@芒羊會
8
【電】とある方のおすすめ作家さんを初読み。面白おかしい語り口調に、本当にどこまでが現実なのかふわふわしながらのんびり読んだ。船旅や外国の景色の描写に少し時代を感じる部分はあるものの、色々なところに注目して外国を感じているのがいいなと思う。さすが医師なだけあってというべきか、すごく土台の部分がしっかりしている感じ。面白かった。2023/05/05
モルテン
7
中学生のとき母から「面白いよ!」と勧められて読み始めたものの、全く面白さが分からない。読み進めるのに挫折すること2〜3回、ついに読むのをやめてしまった。さて、それから時間がたち、何か気楽に読めるものを、と本棚を探してこの本を手に取った。今度は面白く読んだ。中学生女子には合わない本だったのか、私の精神年齢が低かったのか。2024/03/22
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