出版社内容情報
読めば元気になれる!戦後日本に勇気と希望を与えたフレッド和田の立志伝。戦後日本の復興を印象付ける、1964年の東京オリンピック。その影には、一人の日系人の奮闘があった――。日本のスポーツ界や経済界に大きな影響を与えたフレッド和田の立志伝。
高杉 良[タカスギ リョウ]
著・文・その他
内容説明
幼少時に両親と生き別れた苦境を糧に、ロサンゼルスでスーパー経営に成功した日系2世のフレッド・和田勇。7年ぶりに訪日した1958年、親交が厚い日本水泳連盟会長の田畑政治から、オリンピックを東京に誘致したいとの相談を受けた。ラテンアメリカ諸国の票を集めるのが肝心要だと考えた和田は、翌年、中南米を歴訪し、票獲得に尽力する。祖国日本に、勇気と希望を与えたい―。戦後日本の隠れた英雄を描く実話小説。
著者等紹介
高杉良[タカスギリョウ]
作家。1939年東京生まれ。専門紙記者・編集長を経て、75年『虚構の城』でデビュー。以後、綿密な取材に裏打ちされた企業・経済小説を次々に発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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柔
10
読んでよかった。おススメの一冊!人として大事なことがここにある。フレッド・ワダ。全く無知だった。こんなに素晴らしい人間がいたのかと。戦時中は土壌の悪い地で大勢の日系人の為に尽くし、五輪招致の際は、私財を投げうち南米に票集めに奔走し、日米貿易拡大、日系老人ホーム設立と身を粉にして人の為、祖国のために尽力した。一歩下がってワダを支えるマサ夫人の存在も欠かせない。人格者には人格者がついてくる。決断力と行動力。偉大な人物の共通点だと感じた。そして忘れていけないのは義理人情。人の為に一生懸命になれる人間になりたい。2018/08/09
Mark X Japan
5
来年の大河ドラマの予習として読みました。オリンピックの誘致にも,政治力が必要なことも包み隠すことなく書かれていて,好感が持てます。しかしながら,全編を通して人としての在り方が最も大切なことであることが貫かれています。著者が伝えたかったことでしょう。☆:4.02018/07/19
Ken
4
1964年10月10日から24日までの東京オリンピック。54年前のちょうどこの時期。微かな記憶があり、わが家にもTVを買ったと親から聞いている。 さらに遡ること5年前(1959年)春、「祖国日本のため」、東京にオリンピックを誘致するため、メキシコから始まる中南米10ヶ国のIOC委員の票集めに走り回ってくれた人がいたとは知らなかった。そして、そのことが日本に社会資本整備をもたらし、戦争で負けた日本人に勇気と自信を与えたと言える。 日系二世、フレッド・和田勇(1907-2001)、素晴らしい功績者だ!2018/10/23
mm
2
お金持ちの道楽でも、余裕のある慈善家だけてもない。 貧乏して、人一倍働き、率先して苦労を勝手で出て、謙虚で、相手を立て、褒められたくてやるのではなく、自分も楽しみ、 こんな人がいるのですね。 お金は後から付いてきただけで、それはカレの人徳。 政治家の皆様、彼の滅私奉公を見習いなさい! なかなかできない事です。 私も日々の生き方を反省2020/08/02
きよりん
2
ものすごい行動力ですね~。そして、一生懸命生きてると、良い人と巡り会えますね~。本では書ききれないほどの苦労や嫌なこともあったと思いますが、ただただすごいなと思いました。2018/03/11