出版社内容情報
ゲームソフトの開発に携わる矢木沢は、ある日を境に百鬼夜行の幻覚に苦しむようになる。どこからともなく魑魅魍魎の群れが現れ矢木沢の周囲すべてを埋め尽くしてしまうのだ。しかも、その幻覚は回を重ねるごとに進化し、威力を増し、巨大な恐怖の濁流となって矢木沢を翻弄していく。知り合いの姪、真壁岬の助けを借りて原因を究明しようとするが、幻覚は矢木沢の思考、存在を超えなぜか古事記に酷似したものとなっていく。どうしても思い出せない母親の顔……。震動を伴い聞こえてくる言葉「吾に辱見せつ(われにはぢみせつ)」……。鬼才・竹本健治が描く、日本人のDNAに直接迫る言霊から生まれる恐怖と、その受信回路のメカニズムとは!
内容説明
ゲーム会社に勤める矢木沢は、会社の地下で百鬼夜行の幻覚に襲われる。その後何度も同じ現象に陥った矢木沢は、知人の姪、岬の協力を得て原因を調べ出すが、状況は悪化する。どうしても思い出せない母親の顔。震動を伴い聞こえてくる言葉「吾に辱見せつ」。耐えられなくなった矢木沢は、岬と共に小笠原の無人島に避難する。高天原、葦原中国、根の国―古事記に纏わる現象と言葉。言霊が持つ恐怖、その受信回路のメカニズムとは。
著者等紹介
竹本健治[タケモトケンジ]
1954年兵庫県生まれ。『匣の中の失楽』を探偵小説専門誌「幻影城」で連載し、作家デビュー。『涙香迷宮』は「このミステリーがすごい!2017年版」で国内編第1位、2017年第17回本格ミステリ大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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