出版社内容情報
「男の価値」を決めるヒエラルキーは激変した。これからの男性に必要なのは、コミュ力とネットワーク、そしてこころに女性を住まわせること。男は自信を持ち直し、女は男への対処法がわかる必読エッセイ!
内容説明
出世に金、女。長いこと、男性の原動力はこの三つだと信じられてきた。しかし今、男性社会を巡る価値観は激震中!カフェを代表とする空間で、自分を心地よくするものに囲まれる生活が好まれ、語学力とIT知識があれば世界中を仕事場にできる時代。必要なのは、井戸端会議的コミュ力とネットワーク力だ。ヒエラルキー社会に興味が持てず、「男でいること」がツラい男たちへ。鎧を脱ぐ方法、教えちゃいます!
目次
「出世」「金」「女」を離れ、男たちはカフェを作り始めた
おぎやはぎはなぜモテるか
マツコ・デラックスがやってきた
「上の空な男」が私をクラクラさせる
「モテ」は思想である
男における感情問題
マザコン上等で生きるしかない
わかっちゃいるけど止められない、「競争」
歌舞伎と忠義から学ぶこと
外国と他者を受け容れる法〔ほか〕
著者等紹介
湯山玲子[ユヤマレイコ]
1960年東京都生まれ。著述家、ディレクター。日本大学藝術学部文芸学科非常勤講師。編集を軸としたクリエイティブ・ディレクション、プロデュースを行う。有限会社ホウ71代表取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
30
『日本人はもうセックスしなくなるのかもしれない』を再読し久々に湯山節が読みたくてなって4年ぶりの再読。 日本語が所々変だし細かい引用などは曖昧な知識で書いてるのが散見されるけど、文章のリズムと言い回しが大胆で嫌いじゃないんだよなぁ。 内容も当時より身につまされました。2020/06/03
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
24
久々の再読。 「知り合いの男/女が~」に終始してるのが根拠薄弱として大いに叩かれそうなきらいはあるが、分析の質としては結構芯食ってると思う。 それにしても、なかなか辛口やなぁ。。2023/05/23
ハイちん
11
作者は1960年生まれのキャリアウーマン、小説芸術外国語ドラマ映画ニュースに精通し、外国での活動経験豊富。文面からは物怖じしない強い精神力が見える。たいていの男が苦手とする「男よりも強い女」が男について語っている。競争プライドモテ。男の価値観からは脱落者が続出中。対して「強い女」は着実に勢力を強めている。こんな時代だからこそとうに崩壊している男の価値観に代わる新たな価値観が必要だと説く。作者はその萌芽を、おぎやはぎの「自然体」やマツコ・デラックスの「超越性」などに見いだしている。舌鋒鋭く終始圧倒された。2017/11/10
chiro
6
『四十路越え』以来の久しぶりの湯山さん。相変わらずズバズバ世相をぶった斬ってくれる。内容はそんなに世間の広くない私でも感じてる事もあり興味深く読んだ。男も女も手探りで生きていく時代なのかも。こじらせている場合ではないっ。2022/06/25
てくてく
4
ジェンダー系で話題になっていたので購読。10年前に出された本なので時代や社会が違うなという印象と、芸能界にあまり関心が無いので芸能界の著者の身の回りを引き合いにだす叙述にはついていけないところが多々あった。ただし、男性社会がホモソーシャルな世界における競争を強いられ、しかし勝ち続けるものは一握りであるため挫折を味わう人がほとんどで、そこからどうするか、という話や、自分で好かれる努力をせずに無条件に他人から愛されると思い込んでいる(それでいて女性を上から目線で批評する)滑稽さなどの指摘は面白かった。2024/11/24