営繕かるかや怪異譚〈その2〉

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営繕かるかや怪異譚〈その2〉

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  • サイズ 46判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041060469
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

両親と弟が鬼籍に入り、かつて花街だったという古い町並みにある町屋の実家に戻ってきた貴樹。貴樹が書斎として定めた部屋の書棚に立てかけられた鏡をずらしてみると、柱と壁に深い隙間があった。そしてその向こうに芸妓のような三味線を抱えて座るはかなげな着物姿の人影が見えた。やがて貴樹がその女を見ずにはいられなくなり……。(「芙蓉忌」より)
佐代が生まれた家の町の一郭に神社があった。その神社の脇に背戸があり、夕暮れになると暗くて怖い細道だった。まるで『通りゃんせ』の歌のように。あるとき時間を忘れて遊びすぎ、忘れ物を取りにさらに遅くなり、夕暮れの闇が迫る中、怖いけれど急いで背戸に向かって走っていると、瀬戸に豪華な模様の入った袴を着た鬼が立っていた。その鬼は逃げようとする佐代の肩を掴み――。(「関守」より)
離婚して実家に帰ってきた俊宏の母親が飼っていた三毛猫の小春。半月前に家を出て、そのまま交通事故にあって死んでしまった。母親は2か月前に倒れて意識もなく病院で寝たきりの状態だ。そのいずれも息子の航に告げることができないまま日々が過ぎていくのだが、あるとき航が「小春がいると思うんだ」という。裏の古い空き家から声がするという。さらに「布団に来た」ともいう。布団を調べると僅かな汚れと激しい異臭がする。その得体のしれない「何か」は徐々に迫ってきて――(「まつとし聞かば」)
古い民家をリフォームして住むことに憧れをもっていた育は、築50年以上のこの物件を暇を見つけては手を加えてきた。ある夜零時過ぎ、風呂上りにドライヤーで髪を乾かしていると女の呼ぶ声がする。しかも何かを責めるような強い語調だった。このところ続けて見る、暗闇に人影が座り込んで何かを責めている夢と煩い隣人との関係は――。その答えは意外なところにあった。(「魂やどりて」)
恋人に結婚を切り出すと「僕には結婚する資格がないんだ」「たぶん僕はもうじき死んでしまうから」と。その理由は小学校五年生夏休みにさかのぼる。広い川の大きな堰の先にあるブロックで遊ぶ幼馴染のリュウちゃんを見殺しにしたも同然だった。亡くなった翌年から、背後からふっと淀んだ水の臭いが漂うようになる。臭いはどこかくるのか――。(「水の声」)
祖母の家に引っ越してきてから、両親の不仲から逃れるために押し入れに寝場所を作ると、天井に屋根裏へ通じる隙間を見つけた。上がってみると、誰かが作った屋根裏部屋だった。その脇にゆらりと揺れる影――項垂れた人の黒い影だった。それは片眼のない片脚もないお腹も血だらけだった――。(「まさくに」)
優しさと哀しみと恐怖に満ちた全6篇。

内容説明

かつて花街だった古い町の実家に戻ってきた貴樹。書斎として定めた部屋の鏡を何気なくずらしてみると、芸妓のような女が見えた。徐々にその女から目が離せなくなり…。(「芙蓉忌」より)。佐代は『通りゃんせ』の歌が嫌だ。子供のころ、夕暮れの闇が迫る中、怖いのを我慢して神社への石畳の道を走っていると、袴を穿いた鬼に出会い―。(「関守」より)。三毛猫の小春は交通事故で死んでしまった。あるとき息子が裏の古い空家から小春の声がするという。得体の知れない「何か」は徐々に迫ってきて―。(「まつとし聞かば」より)。住居にまつわる怪異や障りを、営繕屋・尾端が、いとも鮮やかに修繕し、解決へと導く―極上のエンターテインメント。

著者等紹介

小野不由美[オノフユミ]
12月24日、大分県中津市生まれ。京都大学推理小説研究会に所属し、小説の作法を学ぶ。1988年作家デビュー。「悪霊」シリーズで人気を得る。13年、『残穢』は第26回山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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starbro

525
小野 不由美は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。5年前に読んだ第一弾に続く久しぶりの『その弐』を読みました。シリーズの雰囲気そのままの連作短編集、オススメは『関守』です。通りゃんせ、通りゃんせ♬2019/08/16

ひさか

297
幽vol.22,23,24(2015年1月、6月、12月)、27,28(2016年6月、12月)、怪と幽vol.001(2019年5月)に掲載したものを一部改稿して、2019年7月角川書店刊。営繕屋の尾端の登場が控えめなのが、不思議を浮き彫りにし、余韻を長引かせます。優しい想いが、じわーっと来るのが素敵です。表紙絵に隠された怪異の描写も面白い工夫です。2019/09/21

タイ子

241
前作に比べると今作はより人情味に溢れていた気がする。確かに物の怪とか幽霊とかは怖いけど、そこに出るにはその理由があってのこと。「通りゃんせ」の歌は言われてみればそうだよなぁって。「水の声」は生きてる人間の恐さを味わう。営繕屋の尾端さん、そんなにものすごい事をするわけでもないのに、やはり頼りになる人だわ。不思議な人だ。おかげでホッとできるラストに安心、続編待ちます!2019/08/22

202
中盤まではゾクゾク。そこから心温まる展開。流石の小野不由美。楽しませてくれました2019/10/25

モルク

195
シリーズ二作目。一作目に比べると怖さは少ないが、古い家屋、道具にまつわる怪異、その家道具を使った者の想いが伝わる。便利だからと間違った使い方をすると、彼らの想いに傷がつく。それを上手く整えることで折りあいをつけるということなのだろうか。「魂やどりて」「水の声」が好きな作品である。2019/11/03

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