出版社内容情報
楡 周平[ニレ シュウヘイ]
著・文・その他
内容説明
2020年東京オリンピック後、このまま人口が減れば日本は破綻してしまう!33歳にして与党青年局長となった甲斐孝輔は、少子化対策こそ国を救うと考えた。子育て特区や子育て後の社会進出支援などの勉強会を立ち上げたが、党内の重鎮から圧力がかかる。まずは東京から変えようと考えた甲斐は、都知事へ政策を提案した。だが知事から反発され、都知事選立候補の決意を固めるが―。今後の日本があるべき姿を示す、政策提言小説。
著者等紹介
楡周平[ニレシュウヘイ]
1957年生まれ。米国企業在職中に『Cの福音』で衝撃デビューし、一躍脚光を浴びる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
308
好き嫌いがはっきりとわかれそうな政治の話だが、著者ならではの提言を盛り込んで、キッチリとエンターテイメントになっている。多賀谷が甲斐にミッションを与える冒頭だけが、妙に脈絡なく唐突な感があるのは気になる。しかしそれ以降は、時に脱線気味に日本国内の問題を網羅しながら、憂国の志を持った若い政治家の奮闘を描き、希望ある物語に上手く仕上げている。少子化問題ひとつをとっても、これだけ様々な外部要因まで考えを巡らせ、先々を読んで考えなければならないのだと、本物の政治の大変さを伺い知ることも出来る、お勉強にもなる本。2020/05/06
エリク
29
経済、フィクション系で読んできた楡さんですが、今度は政界関係のストーリーでした。2019/12/31
Syo
24
う〜む 確かになぁ2022/10/04
sayan
23
構成は好き嫌いが分かれるかな。三酔人経綸問答(中江兆民)の展開が好きなので、政治家、経営者、官僚がそれぞれ「ディスカッション」形式で言いたい事を言い続ける展開は興味深かった。フィクションとは言えど「●●ファースト」や与党の農林部会の部会長を務める某政治家など連想できるものは多い。個人的には、「少子化対策」でMOOCなど取り入れる案は面白と思ったが移民に関してはもう少しリベラルがでてきても刺激的だったかなと思いつつ、安全保障をめぐる欧米対応の議論は先日読んだシリア内戦対応がまさにそれで複雑な気持ちになった。2017/08/09
モーモー
22
今年最初の投稿。 2013年前後に発刊された日本への政策提言本。 8年程経過した今でも問題は何一つ解決してなく、むしろ泥沼に入っている日本の現状は厳しいです。 第二新卒の仕組み、教育提言は今からでも実現してほしい政策である 今年は良い年になることを願っています。2023/01/04