角川文庫<br> 完全版1★9★3★7〈下〉

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角川文庫
完全版1★9★3★7〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041049778
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0195

出版社内容情報

開けてはならない「パンドラの箱」をこじ開けた、命がけの作品!現在の謎を解くカギは過去にある――南京大虐殺はじめ、ニッポンの出自と深層心理を考える上で不可欠な出来事が相次いだ1937年。いままた新たなよそおいで息を吹き返しつつあるファシズムの指標に1★9★3★7を据え、古来よりはびこるなりゆきまかせと没主体性の心髄を鋭く射ぬく。希望絶無の現在と、来たるべき大いなる崩壊と暴力のイメージを提示する、著者集大成の現代日本黙示録!
城山三郎賞受賞作。

辺見 庸[ヘンミ ヨウ]
1944年宮城県石巻市生まれ。早稲田大学文学部卒。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て96年、退社。この間、78年、中国報道で日本新聞協会賞、91年、『自動起床装置』で芥川賞、94年、『もの食う人びと』で講談社ノンフィクション賞受賞

内容説明

現在の謎を解くカギは過去にある―南京大虐殺はじめ、ニッポンの出自と深層心理を考える上で不可欠な出来事が相次いだ1937年。いままた新たなよそおいで息を吹き返しつつあるファシズムの指標に1★9★3★7を据え、古来よりはごこるなりゆきまかせと没主体性の心髄を鋭く射ぬく。希望絶無の現在と、来たるべき大いなる崩壊と暴力のイメージを提示する、著者集大成の現代日本黙示録!

目次

第7章 ファシストと「脂瞼」
第8章 過去のなかの未来
第9章 コノオドロクベキジタイハナニヲ?
終章 未来に過去がやってくる

著者等紹介

辺見庸[ヘンミヨウ]
作家。1944年、宮城県生まれ。早稲田大学文学部卒。70年、共同通信社入社。北京特派員、ハノイ支局長、編集委員などを経て96年、退社。この間、78年、中国報道で日本新聞協会賞、91年、『自動起床装置』で芥川賞、94年、『もの食う人びと』で講談社ノンフィクション賞受賞。2011年、詩集『生首』で中原中也賞、翌12年、詩集『眼の海』で高見順賞、16年、『増補版1★9★3★7』で城山三郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

さぜん

46
辺見氏は多くの作品から、南京大虐殺の事実であったろう実態を記す。殺傷、強姦、略奪。本当か?と疑うかのような残虐さに言葉を失う。無数の死者の声を私達は無視し続けている。私達は過去の歴史から何を学ぶのだろう。事実を知るだけで、それに背を向けて「スルー」しているのではないか。 南京大虐殺も慰安婦問題も、加害者であったことから目を逸らし続け、事実をなかったことにさえしようとする。 あったことを、なかったことにしないために、こうした文学が必要なんだと思う。文学の持つ力を改めて感じる1冊だった。2026/03/02

KEI

39
下巻に入ると著者の舌鋒はますます鋭くなる。八紘一宇の元に近隣の国を侵略し人を人として扱わず、隷従させ、殺し、掠奪し、強姦する事が当然だとしていたニッポン。敗戦後も責任を取らず、謝罪もせずにいた事に愕然とする。特に戦争責任について問われた昭和天皇の言葉「そういう言葉のアヤについては、私はそういう文学方面はあまり研究はしていないので、よくわかりませんから、そういう問題についてはお答えが出来かねます」それに迎合する戦後の姿が今に繋がる怖さを感じた。大元帥陛下として退位すべきだと父と論争した事を思い出した。2018/11/25

sashi_mono

18
作者は「苦痛にさらされた他者の痛みを想像する」歴史的時間に身を投じながら、過去と現代(未来)、戦前から戦後までひと続きに連なった、二ホン的特殊性を暴き出す。とりわけ堀田善衛の小説の文句を引きながら、現在の時代状況は「人間の約束事はすべて壊れ去り剥ぎとられ、共通の約束の一つもない生活」を前提としており、それはむしろ「おそろしく基本的な時代」だと考察した箇所が印象深かった。2019/12/08

おおにし

13
辺見さんの筆は衰えることなく下巻へと続き、読んでいるとどんどん疲れてくる。気分もどんどん重くなる。でも最後まで読み終えることが日本人の責任であると思いなんとか読み終えた。感想はいろいろあるが、特に印象的なのは戦争責任について問われた昭和天皇の発言。「そういう言葉の綾については、私はそういう文学方面はあまり研究していないので、よくわかりません…」昭和天皇は戦争責任については何も語らずに亡くなったと思っていたが、これは余りにたちが悪い発言。日本の戦争責任を曖昧にしてきた根源はここにあると思う。2017/07/23

浅香山三郎

11
(上巻から続く)著者の思索は、生前の父に何故中国でのことを問はなかつたのかといふ点に及び、戦中・戦後の日本社会を貫く体質をも問ふていく。その体質を鋭く衝ひた茨木のり子の「四海波静」に触れ、更に「未来に過去がやってくる」といふ暗い予兆を見出してゐる。記憶や体験が忘却され、過去が曖昧にされて、無味乾燥の歴史に作り替へられてゐく過程への、鈍感・無自覚をこれほど深く抉つた本は、近年他にないやうに思ふ。2024/01/25

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