出版社内容情報
私小説作家は、“言葉”でつぶやく雑事と雑音の中で研ぎ澄まされる言葉。半自叙伝「一私小説書きの独語」(未完)を始め、2012年2月から2013年1月までに各誌紙へ寄稿の随筆を網羅した、平成の無頼作家の第3エッセイ集。
西村 賢太[ニシムラ ケンタ]
1967年東京都江戸川区生まれ。中卒。2007年『暗渠の宿』で野間文芸新人賞、11年『苦役列車』で芥川賞を受賞。著書に『どうで死ぬ身の一踊り』『二度はゆけぬ町の地図』『小銭をかぞえる』『瘡瘢旅行』『人もいない春』『廃疾かかえて』『一私小説書きの日乗』等がある。
内容説明
雑事と雑音の中で研ぎ澄まされる言葉―鴬谷での独立生活の思い出にはじまり、若き日の読書・映画体験、日々の労働を綴った未完の半自叙伝である表題作。そして第2エッセイ集『小説にすがりつきたい夜もある』以降の約一年間に各誌紙へ寄稿した随筆を網羅。師・藤澤清造や私小説への思い、横溝正史原作映画への偏愛、韓国の書店で受けた衝撃等、平成の無頼派作家が折々の思いを珠玉の言葉であらわした第3エッセイ集。
目次
一私小説書きの独語
韓国みやげ
藤澤清造著『藤澤清造短篇集』(新潮文庫)解説
下向きながらも
求めたきは…
(創る人五十二人の二〇一一日記リレー)
畏怖と畏敬―山田花子に寄せて
新発見作も付して―西村賢太編『藤澤清造短篇集』
まだ時期尚早(「あなたは橋下徹総理を支持しますか?」)
私小説書きの素朴な疑問(「平成維新」12人の公開質問状)〔ほか〕
著者等紹介
西村賢太[ニシムラケンタ]
1967年7月、東京都江戸川区生まれ。中卒。文庫版『根津権現裏』『藤澤清造短篇集』『田中英光傑作選 オリンポスの果実/さようなら 他』を編集、校訂、解題(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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