政略結婚

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政略結婚

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041047682
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

江戸末期・明治大正・昭和、百二十年の間に女性の生き方はこう変わった!

内容説明

加賀藩主前田斉広の三女・勇は、加賀大聖寺藩主前田利之の次男・利極と結婚。やがて家を支える存在になる勇だが―(「てんさいの君」)。加賀藩の分家・小松藩の子孫である万里子。日本で初めてサンフランシスコ万博の華族出身コンパニオン・ガールになった女性は、文明開化後をどう生きるのか―(「プリンセス・クタニ」)。瀟洒豪壮な洋館に生まれ育った花音子の生活は、昭和恐慌によって激変。新宿のレビュー劇場に立つことになった花音子は一躍スターダムにのし上がるが―(「華族女優」)。不思議な縁でつながる、三つの時代を生き抜いた女性たち。聡明さとしなやかさを兼ね備え、自然体で激動の時代を生き抜く彼女らをドラマチックに描き出した、壮大な大河ロマン!

著者等紹介

高殿円[タカドノマドカ]
1976年兵庫県生まれ。2000年『マグダミリア三つの星』で第4回角川学園小説大賞奨励賞を受賞しデビュー。2013年『カミングアウト』で第1回エキナカ書店大賞を受賞。漫画原作も多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

徒花

323
ブクログプレゼント。幕末、明治、大正、昭和と、激動の時代を生きた女性たちの結婚と家柄にまつわる物語を、3人の主人公の視点から紡ぎだした大河ファンタジー(ってなんだ?)。一人目のお姫様こそ実在の人物だが、以降はフィクション。「女は結婚してこそ一人前」「子ども生んでナンボ」という世界ではあるが、必ずしもそれに真っ向から反対するわけではなく、それを自分のなかで消化して受け入れたり、うまくいなしてかわしたりする彼女たちの姿からは紛れもなく強さを感じる。悪くはないが、小説としてのおもしろさは、まあまあ。2017/07/24

風眠

209
政略結婚というと、家のために犠牲になってとか、そんな不幸がうずまくイメージだけれど、それは後に創作された小説やドラマの影響だなって思った。実際には、結構幸せだったのかもしれないな、なんて。価値観も育ち方も、今とはまったく違う時代。形としては政略結婚だったとしても、夢や不安が入り混じった少女らしいときめきがあったのだなぁって思った。目の前の試練や現実を切り開き、ひとりの女性として立ち、命を輝かせ、まっとうした女性たち。江戸時代から昭和、そして平成を生きる私たちへ。てんさいの大皿に託した想いの形を受け継いで。2018/03/01

mariya926

143
文庫の表紙絵がとても素敵で惹かれて読みました。最初の勇は実在する人物で、政略結婚だったのに関わらず夫との仲が良く、夫も側室を置かずに…しかし夫や養子たちが次々に亡くなる中、何としても一族を守ろうとする姿が描かれています。そして明治時代に幼い時に外国で過ごし日本での教育を受けさせられたが、その時代の政略結婚ではなく自分なりの結婚を見つけ出す万里子。最後に最期の華族として生まれて、時代の流れの中で財産を失い落ちぶれた中で、華族女優として生き残っていく花音子。3つの物語で出でくる絵柄のインパクトが強いです。2021/12/23

モルク

134
江戸から昭和を生き抜いた3人のプリンセスたち。短期間で情勢が目まぐるしく変動するなか、彼女たちはたくましい。本来の政略結婚は最初の「てんさいの君」の勇姫だったが、家名のためその駒として使われながらも、それでも夫への愛を感じる。夫の早世以後の彼女の活動的なこと。自分の役割を全うしさらにそれを広げる。3人のそれぞれの話がてんさいの絵柄の九谷焼の絵皿で繋がり、遠い昔にロマンを感じた。2018/09/29

れみ

120
江戸時代、加賀藩前田家の姫・勇(いさ)が分家の大聖寺藩に嫁ぐところから始まるお話。度重なる不幸によるお家お取り潰しの危機を乗り越えるべく奔走する勇。そして、小松子爵家に生まれ長い海外生活と日本での経験を経て、明治〜大正の時代を自分の夢と好きな人を追い求めつつ家を守るべく奔走する万里子。さらに、昭和〜平成にかけて、深草家という華族の家に生れながら時代の流れの中で没落の憂き目を見ながら小さな劇場で売れっ子女優になっていく花音子(かのこ)。同じ家で時代が移っていくんじゃなく遠くでかすかに繋がっているところが →2018/12/24

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