出版社内容情報
一橋 文哉[イチハシ フミヤ]
著・文・その他
内容説明
2013年12月19日、「餃子の王将」チェーンを全国展開する「王将フードサービス」本社前で社長(当時)の大東隆行氏が射殺される事件が起こった。住宅街の中での堂々の犯行から3年を経ても、捜査は大きく進展することなく現在を迎えている。実行犯そして黒幕は誰なのか。また創業者一族、暴力団、中国マフィアと事件との関連性とはいかなるものか?単行本刊行後の裏社会の動向などを追った最終章を新たに追加。
目次
序章 老婦人の告白
第1章 暁の銃弾
第2章 企業テロ
第3章 原点回帰
第4章 ブラック企業
第5章 創業家一族の闇
第6章 中国進出の罠
第7章 新華僑コネクション
文庫特別編 トラウマを乗り越えて
著者等紹介
一橋文哉[イチハシフミヤ]
東京都生まれ。早稲田大学卒業後、全国紙・雑誌記者を経てフリージャーナリスト。本名など身元に関する個人情報はすべて非公開。1995年、「ドキュメント『かい人21面相』の正体」でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リキヨシオ
43
13年末に「王将フードサービス」の大東社長が射殺されて時間が経った…犯人はいまだに逮捕されずに今に至る。警察の初動捜査の思い込みによるミスはあったものの、この事件の背景には王将の歴史と経営者一族に関わる社会の闇が複雑に絡み合っている。業績好調だった王将に何が起きていたのか?王将の黒い部分と闇社会…倒産の危機からたった2年で黒字化した王将の大胆な改革は…企業自体は救ったけど、その分多くの闇の部分を怒らせた。日本で起きた企業テロの多くは未解決で終わっている。企業テロと関わる社会の闇の徹底ぶりはとても怖い。2017/01/10
レモン
36
この事件結局何だったのかなぁ、と気になって。事実は小説より奇なりと言うけれど、嘘みたいな本当のような話。ヒットマン血縁説はさすがにないと思うけど。闇社会につながりがなくて良かったと安堵する一方、関わらざるを得ない職種があったり、真っ当に仕事をしていても企業テロを画策されたりとどこか別世界で起きた事件のよう。くだらない組織のしがらみで捜査が難航したり逮捕できなかったりしているとするなら馬鹿馬鹿しい。実行犯は捕まったようだが、黒幕は野放しか。綿密な取材を重ねてまとめられているが、文章としては少し読みにくい。2024/02/21
きょちょ
27
この事件が起きた時、会社側は「社長は人格者で人に恨まれることは一切ありません」と言っていたが、そういう人が拳銃で4発も打たれるかなぁ、と思った。 この本の最初は、グリコ・森永事件などを例に出し、警察の初動捜査のミスや連携不足をあげつらうばかりで退屈だった。 本題に入り、創業者一族との確執、過酷な労働に対する従業員の不満、九州の工藤会、山口組、中国の宗教団体「黒道」、中国マフィアなど、いろいろ怪しい。 大連への「王将」出店に関わるもめごとが一番真実に近いような・・。 でも王将の餃子は結構好き。 ★★★ 2018/06/14
のらぞー
13
闇が深過ぎる…。あの餃子の裏側は光が届かない漆黒の深海だった。山口組、チャイニーズマフィア、ブローカー、黒道、残留孤児、抱きつきのリンなどなど!闇が次から次に百花繚乱してドキドキが止まらない。ただですね…この山は今もまだ未解決なんですよ。2018/06/09
タカボー
10
いまだに未解決の餃子の王将社長殺人事件。殺人事件だけでなく、王将フードサービスという会社の歴史や経営について知れる力作。有限の市場を奪い合う、ビジネスは戦いだし、大きくなっていくにつれて裏社会との関わりも生まれていく。創業者の長男に比べて大東元社長の考え方は本質だし率先垂範で好ましく思ったけど。多店舗展開で店長が本部の言いなりでやらされてる感を感じては会社として成長はないし、本部がどこまで管理すべきなのかを考えさせられた。2022/06/19
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