出版社内容情報
最凶で最恐の青春ホラー!! 第21回日本ホラー小説大賞《大賞》受賞作。――それでも、彼は彼女に、恋をする。
ボーイミーツガールから始まる最恐の青春ホラー!
東京都の果ての美しい島。
美しい少女、椰々子は、死者の預言を聞く力を持ち、不吉だと疎まれている。
同級生で名家の息子の杜弥は、そんな彼女に片想い。
しかし椰々子が「災いがくる」という預言を聞いた日から、島に異変が。
浜辺に沈没船が漂着し、海で死んだ男が甦り、巨大な人喰い鮫が現れる。
やがて島に迫る、殺戮の気配……。
呪われているのは、島か、少女か。
怖さも面白さも圧倒的!!
第21回日本ホラー小説大賞《大賞》受賞作!
雪富 千晶紀[ユキトミ チアキ]
内容説明
東京都の果ての美しい島。少女、椰々子は、死者を通し預言を聞く力を持ち、不吉だと疎まれている。高校の同級生で名家の息子の杜弥は、そんな彼女に片想い。しかし椰々子が「災いが来る」という預言を聞いた日から、島に異変が。浜辺に沈没船が漂着し、海で死んだ男が甦り、巨大な人喰い鮫が現れる。やがて島に迫る、殺戮の気配。呪われているのは、島か、少女か。怖さも面白さも圧倒的!!第21回日本ホラー小説大賞“大賞”受賞作!
著者等紹介
雪富千晶紀[ユキトミチアキ]
愛知県出身。日本大学生物資源科学部卒業。2014年、『死呪の島』(受賞時タイトルは「死咒の島」)で第21回日本ホラー小説大賞“大賞”を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
120
2018年218冊め。特有の風習が残る島での怪異で物語は始まり引き込まれていく。しかし中盤、外国人キャラクターが出、またヴードゥー教の呪いというところで話の広がり具合に困惑してしまった。しかしそれぞれのエピソードがコンパクトにまとまっているため詰込み過ぎではあるが不思議と読みにくさは感じなかった。タイトルは単行本時の『死呪の島』のままの方が良かった気がする。2018/06/26
かみぶくろ
117
いろんな意味で元気いっぱいの日本ホラー小説大賞。デビュー作らしく、描く喜びが伝わってきた。序盤中盤はぞわぞわとホラーらしく展開するが、終盤はなぜかワールドワイドに展開の向きと意味を変える。今後はエンタメ作家になっていきそうな雰囲気。2017/01/25
りゅう☆
94
災いが来る―島で村八分の椰々子が死体からその言葉を聞いてから島で怪異が起こる。沈没客船の鎮座、首取り、鮫になった鋤持神、補陀落、隠された歴史、呪の奴隷となったルネ、椰々子との関係。徹の言うアイツとは?椰々子の存在意義とは?一つ一つの怪異が連作短編のようで読みやすくて面白い。思ったより謎は深くて、様々な言い伝えやスケールの大きさや綿密さなどデビュー作とは思えない。ただ、島民たちを殺しに死者が来る、これが現実なら決して受け入れたくない事柄だし、グロさありしも、夜中に読んでても全然平気なくらい恐怖感はなかった。2018/02/15
キャプテン
83
★★★★★_「〜ハロウィンな夜〜のフェア」第一弾。何がはろうぃんじゃ!日本男児は黙って饅頭食っとれ!……ワシじゃ、村のご意見番、キャプ爺じゃ。キャプがビビって感想書かぬからワシにお鉢が回ってきたわい。怪奇譚に溢れる須栄島を舞台に、死と呪いと殺戮、そして淡い恋が描かれるホラー小説じゃ。恐ろしいが…とても面白かったわい。突如座礁した幽霊船、謎の石碑、呪われた少女、おどろな伝記、そして多岐に渡る呪術。これだけの要素を詰め込んで、ここまでの娯楽小説にするとは息を飲むわい。【ホラー好きなら読んで後悔は絶対せぬわい】2016/10/04
アン
76
東京の果ての孤島が舞台の青春ホラー。青春ホラーと言うには禍々しい展開。島で起きた災い、死者の蘇り、島に伝わる「顔取り」の伝承、古文書の存在が出てきたので孤島での閉鎖的空間でのホラーかと思ったら、ブードゥーや呪術にインドの邪神が出てきて思わぬ方向へ広がってビックリ。どこから始まった呪いなの?いったい誰が?何が?と先が気になり途中からは一気読みでした。大きく広がった内容ながら最後はサクッと纏まってますが、色々詰め込みすぎな要素のお陰で最初の禍々しい怖さは薄くなってたかな。2017/09/01