まことの華姫

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  • サイズ B6判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041046432
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

人形遣い月草と姫様人形お華の迷コンビが江戸の事件を快刀乱麻!江戸は両国。暮れても提灯の明かりが灯る川沿いの茶屋は、夜も大賑わい。通りの向こうの見世物小屋では、人形遣いの芸人、月草の名が最近売れてきている。なんでも、木偶の姫様人形、お華を相方に、一人二役の話芸を繰り広げるのだという。それも、話芸が目当てというより、お華に会いに来るお客が多いというのだ。何故なら。“まことの華姫”は真実を語る――

姉を殺したのは、実の父かもしれないと疑う、小屋一帯の地回り山越の娘・お夏。
六年前の大火事で幼な子を失い、諦めきれずに子ども捜しを続ける夫婦。
二年前に出奔したまま行方知れずの親友かつ義兄を探しにはるばる西国からやってきた若旦那。
そして明らかになる語り部・月草の意外な過去……

心のなかに、やむにやまれぬ思いを抱えた人々は、今日も真実を求めてお華の語りに耳を澄ます。
しかし、それは必ずしも耳に心地よいものばかりとは限らなくて……
快刀乱麻のたくみな謎解きで、江戸市井の人々の喜怒哀楽を描き出す、新たな畠中ワールド!


まことの華姫
十人いた
西国からの客
夢買い
昔から来た死


畠中 恵[ハタケナカ メグミ]
高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『すえずえ』『まったなし』『なりたい』『うずら大名』『明治・金色キタン』などがある。

内容説明

真実を引き受ける覚悟はあるか―姉を殺したのは実の父かもしれないと疑う、地回りの親分山越の娘、お夏。ある事件で身を損ね、人形師から芸人に転じた過去をもつ月草。やむにやまれぬ想いを抱え、客は今日もまことを求めてお華に会いにやって来る。でも真実は、知ってしまえば後戻りできない恐さもはらんでいて…たくみな謎解きと軽妙な掛け合いで江戸市井の悲喜こもごもを描き出す著者の新境地!

著者等紹介

畠中恵[ハタケナカメグミ]
高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

194
江戸の日常ミステリーというのかな?読んでる時の体調もあるとは思うんですが、ちょっとわかりづらい所や無理矢理っぽいのもあって、あまり入りこめませんでしたね。設定とか、江戸の庶民の生活もなんとなくわかって良かったんですが、惜しいという感じでした。ただ山越の親分の面倒見の良さはいいですね。自分も山越の親分の面倒見の良さは見習いたいですね。シリーズ化の要素を残して終わった感じがしますので、もし第2弾が出るようなら、次作に期待したいです。2018/05/24

雪風のねこ@(=´ω`=)

142
高僧が掘った井戸から掬い上げた玉を両目に持つと謂う"お華"はまことを見抜く。謎解きものであるがさほど剣呑とならないのはお華が代弁するからだろう(コナンと同じ効果と言えば分かり易い)。月草が代弁している訳だけれど、そうとは思わせない口振りが妙とも言える。最近の小説では女性が男勝りな喋り口調になっているなと感じていたが、珍しく終助詞に「わ」が付くと思ったら男だったとは…複雑な心境だわ。閑話休題。話として面白い設定だと思う。だが設定故にキーとなる月草の影が薄いのが難点とも言える。(続く2017/04/10

たんぽぽ

93
畠中さんの新しいキャラクター誕生ですね。なかなか魅力的です。 月草が人形を操ることで真実を語っているのか?華姫が月草の力を借りて、己の意思で語っているのか…曖昧にわからなくなってしまうところに惹かれます。 続編(たぶんあるのでしょうね)が楽しみです。2016/10/29

佳音

88
読みやすくておもしろい。あっちゅうま。日曜日の朝6時から2時間たたないで読了。続編求む。2017/04/30

baba

72
装画の様な美しい姫君の話かと思っていたら、地味な月草が腹話術を使った人形であった。弱気な月草なのに、人形の華姫は思ったことを口に出し、信元の華姫と言われる。序で語られる内気さと違う、勝ち気なお夏と月草のコンビで解決する問題はどこか切なくて、真実を知りたい人間のエゴが更に切ない。畠中さんの安定の優しさで最後はホッコリしました。2016/12/12

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