出版社内容情報
芦辺 拓[アシベ タク]
著・文・その他
内容説明
志摩半島の近くに浮かぶ小島・パノラマ島。菰田家の当主である源三郎が造り上げた巨大な楽園は今や廃墟となっていた。建設会社社長の風間は、この地を一大ワンダーランドとする計画のもとに、旧友の金田一耕助を連れて島に渡った。翌朝、身元不明の殺人死体が発見される。唯一の手がかりは、帽子に刺繍された「…I KOGORO」の金文字。果たして殺されたのは、明智小五郎なのか―!?二大名探偵による、夢の競演!大好評パスティーシュ・シリーズ。
著者等紹介
芦辺拓[アシベタク]
1958年大阪市生まれ。同志社大学法学部卒業。86年「異類五種」で第2回幻想文学新人賞に佳作入選、90年『殺人喜劇の13人』で第1回鮎川哲也賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイ@2019.11.2~一時休止
122
金田一耕助&明智小五郎その3?。子供がそんな事しないよ~と思う面もあったけど面白かった。2016/03/15
吉田あや
68
金田一耕助と明智小五郎がパノラマ島と獄門島へ行く。名前を聞くだけでもわくわくするあの島を舞台に謎解きを繰り広げるパスティーシュ連作。かの横溝御大は「本陣」事件以来、金田一耕助が紐解いた事件の伝記作家という位置づけなのも面白い。少年探偵団・獄門島支部まで出てきちゃったりして楽しかった~。本編内の情報によると「悪魔の手毬唄」に金田一さんが奔走していた頃、海の向こうではディズニーランドができたとか。世界観の温度差と日本の湿気文化のテンションの高さよ…[笑]2016/03/05
HANA
63
二大探偵がそれぞれの代表作の舞台に行く。金田一耕助はパノラマ島へ、明智小五郎は獄門島へ。もうこの設定だけでご飯がお代わりできそう。パノラマ島は舞台も内容も物悲しく、真相のネタに至っては思わず驚きの声を上げる。言われるまでてっきりそういう事だったとは全く思わずにいた、思い込みの恐ろしい所であるな。獄門島の方は浮世離れしすぎていて、読み終わって自分の中でツッコミの嵐。遊び心も流石にここまで徹底されると……。それでも両編とも原作既読の身としては読みながら、常に懐かしさに襲われる。四作目にも期待したいものである。2016/03/03
りょうこ
45
ちょこちょこ読んでたのを昨日の夜で一気に読了!夢の共演金田一耕助と明智小五郎!どちらも読んだことがある方はより一層楽しめるのではないでしょうか?私は金田一耕助はほぼ⁈読み終えてるのですが明智小五郎の方はほんの数冊しか読んでないので、脳内で明智さん美化しすぎてるかも(笑)でも久々に獄門島に金田一耕助登場!はなんというかかなり楽しんだ!2016/03/22
かな
41
横溝正史「獄門島」は読んでたのですが、江戸川乱歩の「パノラマ島奇譚」未読でした。金田一シリーズってもう少し作品の雰囲気が暗いというかおどろおどろしていたと思うのですが。それより明智さん奥さんがいてびっくりと思ってたら、いま読んでる「魔術師」にその方がちょうど出てきました。収録策の「明智小五郎、獄門島へ行く」で明智小五郎と金田一幸助のまさかの夢の競演。小林少年は出るは少年探偵団(獄門島支部)は出てくるわ、なんと少年探偵団の歌は出てくるわ(めったに出ない4番まで)。まぁ実際聞いたことはないんですけど(笑)2022/10/24