娘役

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  • サイズ B6判/ページ数 216p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041038840
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

孤独な純情ヤクザが、宝塚の娘役に恋をした!?好評の宝塚シリーズ最新作。

宝塚の娘役と、ひそかに彼女を見守り続ける宝塚ファンのヤクザの組長。決して交わるはずのない二人の人生が一瞬、静かに交差する――。
宝塚歌劇団雪組の若手娘役・野火ほたるは新人公演でヒロインに抜擢され、一期上の憧れの先輩・薔薇木涼とコンビを組むことになる。ほたるの娘役としての成長とバラキとのコンビ愛。そんな彼女をひそかに遠くから見守り続ける孤独なヤクザ・片桐との、それぞれの十年をドラマティックに描く。『男役』に続く、好評の宝塚シリーズ第二弾。

【著者紹介】
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内容説明

大鰐組では若頭のことを二番手と呼び、兄貴分のことを上級生と呼び、引退のことを卒業と呼んでいた。組員には全員愛称がついていた。それが宝塚の風習を踏襲したものだということを知っているのは片桐だけだった。宝塚歌劇団の若手娘役・野火ほたるは新人公演でヒロインに抜擢され、一期上の憧れの男役・薔薇木涼とコンビを組むことになる。ほたるの娘役としての成長と、バラキとのコンビ愛。そんな彼女を遠くからひそかに見守り続ける孤独なヤクザ・片桐との、それぞれの十年を切なく濃密に描く。

著者等紹介

中山可穂[ナカヤマカホ]
1960年生まれ。早稲田大学教育学部英語英文科卒。93年『猫背の王子』でデビュー。95年『天使の骨』で朝日新人文学賞、2001年『白い薔薇の淵まで』で山本周五郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

117
面白かったです。宝塚の娘役の物語。舞台に華を添える娘役と、秘かに彼女を見つめ続けるヤクザの組長。決して交わることのない2人が1瞬だけ交わるのが印象的でした。ヒロインに抜擢されたほたるとコンビを組むバラキの愛と孤独なヤクザ・片桐のそれぞれの10年間がドラマチックで美しかったです。ほたるの娘役ならではの苦悩や喜び、影から応援する片桐。バラキとの関係より、片桐のほたるに対する真摯な想いの方が強く残ります。恋愛小説とは言い難いながら、全編にプラトニックな愛を感じました。最後の切なさがなんとも言えません。2016/05/17

ゆみねこ

78
宝塚に魅せられたヤクザの組長!ちょっと有り得ない設定ながら、ストーリー展開が面白くて楽しく読了しました。うーん、ちょっとラストは切なかったなぁ。娘役・野火ほたるの成長譚としても楽しめました。 2016/10/16

九月猫

66
前作が「男役」なら、続くはもちろん「娘役」。前作とは違うけれど、こちらもある意味ファンタジーで宝塚愛に満ち満ちた素敵作品。強い印象が残ったのは、ほたるちゃんとお寿司屋さんでばったりの片桐と、“落下傘”を断る花組二番手さんのセリフ。長い!そして熱い!どちらも宝塚愛に溢れたいい場面なんだけど、つい笑いが。特に花組二番手さんの涙ながらの「花組秘伝の十五年ものの腰振りをどうして他の組で振れましょうか」には、もう……参りました。いいわぁ、この世界。「男役」も読み返したくなります。中山さん、ぜひ第三弾もお願いします☆2016/06/24

ばう

60
★★★★宝塚と極道。絶対に交わることのなさそうな2つの世界に住む野火ほたると片桐のそれぞれの物語。一見全く違う世界だけどどちらにも「組長」がいるし、規律や統制がとれている点では似ているのかも。これは「娘役」というタイトル通りの娘役野火ほたるの成長の物語だけれどそれ以上に極道の世界に住む片桐という一人の男の物語のような気がした。一本筋の通った片桐が魅力的でラストは予想できる展開だったけれどそれだけに途中から彼のほたるに対する純粋な思いが切なくてたまらなかった。宝塚の豆知識も豊富でそれもまた楽しめた。2016/10/05

さつき

58
ターゲットの男を追って宝塚の劇場に入り込んだヤクザ。ひょんなキッカケから、ある娘役のファンになり彼女の成長を見守ることになります。血みどろの抗争が続く任侠の世界と、極限まで肉体を酷使し夢の世界を作り上げる宝塚。相容れない二つの世界ですが、その中で生きている人達の熱い思いは重なる部分がありました。こんなふうに一生懸命頑張るということは、やっぱり尊いものです。2017/11/14

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