出版社内容情報
浪人・雁野直春、若師匠になる――よく遊び、よく学べ――。人助けをしたことから手蹟指南所の若師匠を引き受けた雁野直春。だが彼には複雑な家庭の事情があった……。「軍鶏侍」「ご隠居さん」シリーズで人気急上昇中の著者、待望の新シリーズ!
野口 卓[ノグチ タク]
1944年、徳島生まれ。1993年、一人芝居「風の民」で第3回菊池寛ドラマ賞を受賞。2011年「軍鶏侍」で時代小説デビュー。書き下ろしの同作は、歴史時代作家クラブ新人賞を受賞するなど、圧倒的な評価を得る。
内容説明
月夜の中、辻斬りから老人を助けた浪人・雁野直春。彼は幼くして両親を亡くすも養父母の愛情に育まれ、まっすぐな好男子に成長していた。救った老人―忠兵衛は手習所を営んでおり、直春の人柄を見込んで後を継いでくれないかと依頼してきた。逡巡も束の間、忠兵衛の子どもの育て方に共鳴した直春は依頼を快諾し、「薫風堂」の看板を掲げた。だが直春は、人には言えぬ複雑な家庭事情を抱えていた…。
著者等紹介
野口卓[ノグチタク]
1944年、徳島県生まれ。1993年、一人芝居「風の民」で第3回菊池寛ドラマ賞を受賞。2011年『軍鶏侍』で時代小説デビュー。12年、同作で第1回歴史時代作家クラブ賞新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
baba
29
「ご隠居さん」とは違い、出生が謎につつまれ、人物は申し分なく、しかも剣が滅法強い。次第に明かされる出生と生い立ち、縁あって巡り合えた人々と子どもたちとの交流が爽やかで実父の存在にはイラつくが、人々の心情に心が温まる。2017/06/29
ベルるるる
28
面白く読み終えた。大身旗本のお姫様との恋はいただけないけど・・。自分は手習い所の師として生きるので、貴女とはご縁はないと言えばよかったのに。あれほど、実父の薦める結婚話に対しての抵抗があるなら、その部分に関係のあるうら若い女性を巻き込むべきではないと思うけどな~。いい若者なんだけど、鈍感というか・・、まあ、まだ20歳だし、仕方ないか。2018/11/18
タツ フカガワ
18
老人を辻斬り強盗から救ったことが縁で、浪人雁野直春は手蹟指南所の先生となる。が、直春自身も知らなかった複雑な出自が、やがてある厄介ごとに巻き込まれていく。20歳の直春、剣術は道場で師範代の腕前。儒学の私塾では塾頭となり、性格穏やかで男振りもいい、と非の打ちどころのない男。ここまで美点が揃うと、読む側には少々魅力薄となることが多いけれど、読後は爽やかでした。2019/03/27
こおり
14
手蹟指南所(1) 秀才で剣の腕も立つ、人柄も申し分ないという非の打ちどころの無い主人公である。ん?この感じはアレだ、佐々木裕一さんの公家武者信平さまだな。愛する姫さまと一緒になれる日はいつ!?これが見所のシリーズかしら2017/05/24
marsa
12
初読みの作家さん。よくぞ文武両道に優れ、心根もやさしいオトコに育ったものだ。親代わりのげなん夫婦と気楽に暮らしていた直春はひょんな事から辻斬りにやられそうになっていた老人を助け、彼がやっていた手習い所を受け継ぐ事になり運命の歯車は急転し始める。爽やかな人柄に好感を持った。出生の秘密がわかり身勝手な父親には腹が立った。今までほったらかしにしていたくせに出来のいい息子を利用しようと執拗に本人の気持ち御構いなしに動くところとか腹立たしい。まっすぐな直春がこれからどう成長していくのか周りの人々との関係性もこれから2017/07/06