出版社内容情報
酒井 順子[サカイ ジュンコ]
著・文・その他
内容説明
人が集えば必ず生まれる序列に区別、差別にいじめ。そして我々の心に芽生えるのは「上から目線」ではなく、「人を下に見たい」という欲求!誰もが無意識に持つその心理と社会の闇を、自らの体験と差別的感情を露わにし、酒井順子が徹底的に掘り下げる。小学校時代に級友につけたあだ名の話、学歴、センス、容姿、仕事、収入、モテ度、結婚―今まで誰も気がつかなかった人間の本音の本音に斬り込む意欲作。
目次
甘い誘惑
エンガチョ
ニックネーム
ドリフ
第二次性徴
偏差値
センス
女子高生
地方出身者
男尊女卑〔ほか〕
著者等紹介
酒井順子[サカイジュンコ]
1966年東京生まれ。高校在学中より、雑誌にコラムを執筆。立教大学社会学部卒業後、広告代理店に就職。会社員を経て、現在執筆業に専念。『負け犬の遠吠え』で第4回婦人公論文芸賞と第20回講談社エッセイ賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
56
人は誰しも自分の物差しで下を眺めているのだと思います。歯に衣着せぬ言葉で本音の部分を抉り出していますね。2020/11/08
なるみ(旧Narumi)
35
いじめなども取り上げられていました。思わず襟を正して読むような、他の著書とは少し雰囲気の異なる一冊でした。2018/09/11
明智紫苑
30
人間が本能的に持っている優越欲求がテーマのエッセイ集。そういえば、いつか中村うさぎさんが誰かとの対談で「私、平等って嫌いですよ」と言っていたな。うさぎさんは酒井さんよりも優越欲求が分かりやすく表れている人だけど、酒井さんはうさぎさんのような「女王キャラ」ではない分、「食えない人」という印象が強い。うさぎさんが姉御肌イメージなのに対して、酒井さんには「妹キャラ」的な要領の良さがありそうだな。2018/11/02
mazda
29
どんな世界でも、人は相手を下に見ることでなんとなく安心するという、まあ平たく言うとそんなことが書いてありました。結婚生活している夫婦、はたまたドリフ、いろんな場面で、自分よりも下の人間という存在を持つことで、心の平成が保たれているのかも知れません。2016/04/09
カッパ
28
わかるわかると思う事がたくさんかかれている。私はしたに見られてきたようにずっと感じてきた。でも、自分も自分よりも下に思える人をみて安心していたところもあある。努力するよりも簡単だからかもしれない。でも結局はそんなことしても何もかわらない。そんなことに気が付いた。同列な場所は作り出さないとない。それがちょっと悲しいところである。上下から抜け出すことが私の目下の目標であったりする。2018/12/14
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