角川文庫<br> 採薬使佐平次

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角川文庫
採薬使佐平次

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  • サイズ 文庫判/ページ数 352p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041036556
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

期待の作家が描く、新解釈時代ミステリ!

大川で惨死体が上がった。吉宗配下の御庭番にして、採薬使の佐平次は探索を命じられる。その死体が握りしめていたガラス棒を手がかりにとして、事件を追うことに。一体何のために使うのか……。同じ頃、西国では蝗害が広がり、稲作に深刻な被害をもたらしていていた。採薬使仲間は原因究明のために江戸を発たせた佐平次だったが……。期待の作家が描く、新解釈時代ミステリ登場! 江戸四大飢饉の一つ、享保の大飢饉の謎に迫る!!

内容説明

大川で斬死体が上がった。吉宗配下の御庭番にして採薬使の植村佐平次は、探索を命じられる。その死体が握りしめていたガラス棒を手がかりとして、事件を追うことに。一体何のために使っていたのか。同じ頃、西国では蝗害が広がり、稲作に深刻な被害をもたらしていた。採薬使の仲間を、原因究明のため江戸を発たせた佐平次だったが―。2つの事案に隠された、驚くべき真相が明らかに。享保の大飢饉の謎に挑む、新解釈時代小説。

著者等紹介

平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年、岩手県生まれ。大阪芸術大学芸術学部を卒業後、2000年に『エンデュミオンエンデュミオン』でデビュー後、『エリ・エリ』で、第1回小松左京賞を受賞。14年には「風の王国」シリーズ(ハルキ時代小説文庫)で、第3回歴史時代作家クラブ賞・シリーズ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やま

84
採薬使佐平次シリーズの1作目。2015.10発行。字の大きさは…小。 植村佐平次は、将軍吉宗が紀州から連れて来た御庭番で、駒場薬園で採薬使として薬草の管理をしている。 採薬使は、諸国を旅して薬草等を採取・研究した者(特に有名なのは阿部将翁)である。これを御庭番としたのは、作者のフィクション…。佐平次たち採薬使は、享保17年(1731年)に起った享保の大飢饉が冷害と害虫によるものであるが、その実態を調べる。その裏で吉宗への批判が強い尾張徳川家が、害虫を飼育して繁殖し、それを国中に広めようとしている疑いが……2020/01/01

カノコ

18
読むのに時間が掛かった。タイトルから、植物学者の話かと思っていたのだが、全然違った。採薬使とは、謂わばお庭番。吉宗お付きのお庭番である佐平次が、大川に上がった斬死体の謎を追う。その裏には享保の大飢饉の問題があり、尾張藩主の影あり。話題は盛り沢山、そして非常に実直な内容。派手さはなく、読んでいてちょっと退屈ではあったのだが、堅実な内容は中々面白かった。もっと植物の話題を絡めてくれると好みだったのだけど。2017/01/10

onasu

16
8代将軍吉宗配下のお庭番、本草学に通じた植村左平次とは、実在の人物で薬草を求める旅にも出ていたというから、話の種にするには格好。(最後に切った張ったがあるのも水戸黄門の助さん、格さん!) 駒場の御薬園という舞台に、享保の飢饉も絡めてというのも流石は小説家の着眼点!  ただ、ストーリーとしては尾張公を絡めての大事とするより、駒場の御薬園という折角の舞台をもっと生かした、小ぶりでマニアックな色合いの作品とした方が好みだったな。2022/03/11

イシカミハサミ

7
史実に虚構を混ぜ込んだ壮大な物語。 序盤はあまり採薬使というのは関係なく、 普通の捕物帳のような展開。 第四章あたりから採薬使として動き出す。 これだけの物語なのに、 実際の歴史の動きの中にうまく溶け込む。 鉄の王のシリーズもこういう展開がよかったな。 腕にすぐ訴えるのでなく、思想のぶつかり合い。2019/09/15

tako

7
初読みの作家さん。なかなか面白かった。大川で上がった男の死体の探索から調べを進めるうちに少しずつ事件の輪郭が見えてくる様子がスムーズで引き込まれる。享保の大飢饉と吉宗・宗春の確執を結びつけたストーリーも興味深かった。終盤の斬り合いのシーンにもうちょっと迫力があったらよかったな。あと、登場人物の外見を想像させる描写ももう少し欲しかった。主人公の佐平次もいいけど、八十ニ歳の老採薬使・友之進さんがカッコよかった。ヤマモトマサアキさんの表紙イラストも素敵。シリーズ化されてるみたいなので続きも読んでみよう。2016/02/26

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