はだれ雪

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 448p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041036341
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

『蜩ノ記』の葉室麟が描ききった、心震わすもう一つの「忠臣蔵」!

諦めず、迷わず、信じた道を一筋に――

謎の刃傷事件を起こした浅野内匠頭。
彼が密かに残した”最期の言葉”とは。
言葉を聞いた勘解由の、秘めたる想いの行方は。

直木賞作家が描く、かつてない「忠臣蔵」!


元禄十四年(1701)十一月。
若くして扇野藩の馬廻り役・中川三郎兵衛の後家となった紗英【さえ】は、江戸からやってくる永井勘解由【ながいかげゆ】という人物の接待役兼監視役を命じられた。 
勘解由は旗本であり、幕府の目付役だったが、将軍・徳川綱吉の怒りにふれて扇野藩にお預けの身になったという。

この年、江戸城内で、播州赤穂の大名・浅野内匠頭が、高家筆頭、吉良上野介を斬りつける刃傷事件が起きていた。浅野内匠頭は理由を問われぬまま即日切腹。だが勘解由は、老中に切腹の見合わせを進言し、また切腹の直前、襖越しにひそかに浅野内匠頭の"最後の言葉"を聞いたという。この行いが将軍、徳川綱吉の知るところとなり、機嫌を損じたのだった。

雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが――。

身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪士。
勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。
扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。

これまでにない視点から「忠臣蔵」の世界を描き、新たな感動を呼び起こす歴史時代長編!

≪熱き信念が胸を打つ、扇野藩シリーズ≫

内容説明

扇野藩に流罪となった幕府の目付役・永井勘解由。若くして扇野藩士中川家の後家となった紗英は、勘解由の接待役兼監視役を命じられた。この年、江戸城内で藩州赤穂の大名浅野内匠頭が高家筆頭吉良上野介を斬りつける事件が起きていた。浅野内匠頭は即日切腹。だが勘解由は老中に切腹見合わせを進言し、切腹直前、ひそかに浅野内匠頭の“最期の言葉”を聞いたという。その行いが、将軍徳川綱吉の機嫌を損ねたのだった。雪が舞い散る中、屋敷に到着した勘解由を迎え入れた紗英は、役目を全うしようとするが―。身分を隠し、勘解由の元を訪れる赤穂浪人。勘解由のやさしさに惹かれてゆく紗英。扇野藩に、静かに嵐が忍び寄る。時代長編!

著者等紹介

葉室麟[ハムロリン]
1951年、北九州市小倉生まれ。西南学院大学卒業後、地方紙記者などを経て、2005年、「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞を受賞しデビュー。07年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞を受賞し絶賛を浴びる。09年『いのちなりけり』と『秋月記』で、10年『花も散るらん』で、11年『恋しぐれ』で、それぞれ直木賞候補となり、12年『蜩ノ記』で第146回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

115
良かった・・余韻にいまだ浸っている。『悔いず、迷わず、心満ちて生きていくこと』これが紗英の本願。流罪になった目付・勘解由の漢気。かくありたいものですねと、世に、自分に問いたい。忠臣蔵が絡むとあってはやはり読みたくなる作品。葉室作家これは良い!浅野内匠頭の『最期の言葉』がポイントになるのだが、妻を、家族を思うことが御家を、民を思いやることへとつながる、優しくも一本筋の通った凛とした話となったようだ。どこぞの誰かに聞かせたい。途中の揺れる女心は葉室作家の得意とするところか。画と題字がその意味と共に効いていた。2016/02/18

starbro

91
葉室麟は新作をコンスタントに読んでいる作家です。多作ゆえにクオリティの劣化を心配していましたが、少し持ち直した感じがします。本作は忠臣蔵のサイドストーリー、仇討が主題ではなく愛・家族の物語です。「はだれ雪」の渋味と箏、笛の調べが相俟って素敵な情景を醸し出しています。2016/01/27

ドナルド@灯れ松明の火

36
葉室流忠臣蔵外伝。葉室氏は情景描写がうまいのだが今作は謹慎を申付けられた永井を預かった扇野藩の面々や、浅野家の浪士たちや大石内蔵助の描写がややくどく冗長だった。そのくせ討ち入りの後の描写は駆け足で雑。まあ、それでも紗英と永井勘解由の心通じあう描写は良かった。2016/04/29

ichi

31
【図書館予約本】忠臣蔵のサイドストーリー。実在しない登場人物を主人公としていますが、史実に忠実な内容となっています。勘解由と紗英の以心伝心ともいえる心の通い合いが葉室さんらしく描かれていて、素晴らしかったです。この結末でよかった。最後は涙腺緩みました!2016/03/17

ハッチ

27
★★★★★浅野内匠頭の最後の言葉を聞いた永井勘解由。流罪となり扇野藩に預かりの身となるが、彼の元に旧赤穂藩士、吉良家家士などが現れ数奇な縁で結ばれていく。赤穂浪士の討ち入りと同時進行で進んで行くので、そっち方面がすきな方は良い。自分は好きなので面白かった。勘解由に武士の一分を感じた作品。2016/02/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/10118389
  • ご注意事項

最近チェックした商品