太陽

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太陽

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  • サイズ B6判/ページ数 195p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041034682
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

昼と夜に、分かれてしまった未来。気鋭劇作家が自ら執筆した小説版「太陽」

昼と夜に、分かれてしまった未来。
気鋭劇作家が自ら執筆した、小説版「太陽」!

21世紀の初め、ある未知のウイルスの爆発的な感染により、世界の人口は激減した。
感染を克服して生き残り、ウイルスのキャリアとなった新人類は、奇妙な体質に変異していた。細胞が太陽光に異常に弱く、活動できるのは夜のみ。一方で、頭脳は明晰に、肉体は強靱に変異していた。彼らは自分たちのことを「ノクス」と名づけた。
感染せずに生き残った旧人類は「キュリオ」(骨董品)と呼ばれ、貧しい生活を余儀なくされた。
人類は、二つに分かれて暮らすことになった。
ノクスは次第にキュリオを支配していき、やがて文明を担うようになるが、当然反発は強く、ある時、キュリオの住む村・長野八区で、キュリオの男がノクスの駐在員を惨殺する事件が起こる。結果、村はノクスによって経済封鎖されてしまった――。
そして10年後。
村に住む若者・奥寺鉄彦は村での生活に閉塞感を抱えながら、毎日を過ごしていた。幼馴染の生田結は、ノクスの存在を憎みながらも、村を立て直したいと前向きに暮らしていた。
そんなある日、突如、封鎖が解かれ、村にノクスが現れる。

羨望、絶望、希望。その先にある「未来」とは? 
数々の演劇賞を受賞した傑作戯曲「太陽」、待望の小説化!

内容説明

21世紀初頭、ウィルスにより人口が激減。人類は、感染を克服して強く若い肉体を手に入れた“夜の住人”ノクスと、感染に怯える旧人類キュリオの二つに分かれた。ノクスはキュリオを支配していき、やがて文明を担うようになった。当然反発は強く、キュリオの村・長野八区では、ノクスの駐在員の惨殺事件が起こる。結果、村はノクスによって経済封鎖された―。その10年後、村の若者・奥寺鉄彦は、閉塞感を抱えながら毎日を過ごしていた。幼馴染の生田結は、ノクスの存在を憎みながらも、村を立て直したいと前向きに暮らしていた。そんなある日、突如、経済封鎖が解かれ、村にノクスが現れる。羨望、絶望、希望。その先にある「未来」とは?数々の演劇賞を受賞した傑作戯曲「太陽」、待望の小説化!

著者等紹介

前川知大[マエカワトモヒロ]
1974年新潟県生まれ。劇作家、演出家。2003年に劇団「イキウメ」を旗揚げ。超常的な世界観で、身近な生活と隣り合わせに現れる異界を描く。2011年上演の舞台『太陽』で第63回読売文学賞戯曲・シナリオ賞を、舞台『奇ッ怪 其ノ弐』『太陽』で第19回読売演劇大賞グランプリ、最優秀演出家賞を受賞するなど、各作品で様々な賞を受賞し、注目を集めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ASnowyHeron

26
近未来の日本の姿、身勝手な人間心理に心が暗くなるが、示唆に富んだ作品だった。舞台や映画でも公開された作品のようだが、どんな作品になっているのか気になる。読みながら頭にチラついたのが『百年法』。2016/07/09

Ririko

18
未知のウィルスによって世界は二分されてしまった。ウィルスに怯えながら変わらぬ日常を過ごす旧人類"キュリオ"。ウィルスを克服し、不老の肉体を持つ代わりに太陽を浴びることができなくなった新人類"ノクス"。初めは疎まれる存在だったノクスだが、次第に立場は逆転し文明を担うようになっていた。そんな中キュリオの若者にノクスになる権利が抽選で与えられる。どちら側として生きていくべきか、メインキャラクターである少年と少女のそれぞれの葛藤と決断がとても良かった。重いテーマだけど少しだけ希望も見える話。良いSFでした。2020/06/11

りー

18
近未来SF。同著者が漫画原作をやっていた『リヴィングストン』が好きだったので読んでみる。…が、うーん、中途半端に終わってしまった。俺たちの冒険はこれからだぜ!どころかジャンプで言えば10週打ち切りみたいなもんで、話を広げ切る前に畳んでしまったような物足りなさでいっぱいだ。まあ200頁そこそこじゃここで終わらせざるを得ないけどもっと書くことあったんじゃないの?という感じ。ちょっとがっかり。しかし次回作にも期待。2016/03/29

レア

12
面白かった。舞台も映画も観てないけど映画も観てみたいな。感染症を克服し強靭な肉体と最適な住環境を手に入れた、太陽の下で生きられない〈ノクス〉か、感染症に怯えながらノクスの施しなしにはまともな社会生活も送れない、太陽の下で制限なく生きられる〈キュリオ〉か…どちらが幸せなんだろう。「同じ時間を生きたはずなのに…君だけが時間を進んでいる」「当たり前だ、お前らには夜明けがねぇからな…太陽が昇って沈んで、一日だ」カネダと草一のやりとりが心に響く。ノクスになった結と草一の対面も切なかった(ノД`)2024/05/24

はげまる

12
映画を観て。ウイルスにより人口が半減し、耐性を持った新人類が社会を牽引する近未来SF。語られるのは旧人類側。閉塞された村社会、人間の自分勝手さ、感情のすれ違いの面倒さ、私達は何故こんなにも非合理なのだろうか、と思ってしまうのだが、それは横に置いておいてしまおうと思える。嫌なことが全て、でもない。欠点だらけの私は、幸せを求めるのではなく、自分が幸せだと思える瞬間を作ることを考え続けなければ。映画版は古舘寛治さんが素晴らしかったです。もともとである舞台も観てみたい。2016/10/13

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