エスカルゴ兄弟

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エスカルゴ兄弟

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041032527
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

最上級の笑いと感動でおもてなし!温かく心を満たすお料理&青春成長小説!〈問題の多い料理店、本日開店いたします!〉

唯我独尊の変人カメラマンと、巻き込まれ体質の元編集者、男二人の無謀な挑戦の行方は!?
笑いと感動で心を満たす、最高の料理&成長小説!!

出版社勤務の柳楽尚登(27)は、社命で足を運んだ吉祥寺の家族経営の立ち飲み屋が、自分の新しい職場だと知り愕然とする。料理上手で調理師免許も持っているし、という理由で料理人として斡旋されたのだ。しかも長男で“ぐるぐる”モチーフを偏愛する写真家・雨野秋彦(28)は、店の無謀なリニューアルを推し進め、前代未聞のエスカルゴ料理店〈スパイラル〉を立ち上げようとしていた。
彼の妹・梓の「上手く行くわけないじゃん」という嘲笑、看板娘・剛さんの「来ないで」という請願、そして三重の養殖場で味わう“本物のエスカルゴ”……。嵐のような出来事の連続に、律儀な尚登の思考はぐるぐるの螺旋形を描く。
心の支えは伊勢で出逢った、フランス女優ソフィー・マルソー似のうどん屋の娘・桜だが、尚登の実家は“宿敵”、讃岐のうどん屋で――。

「いざという時は必ず訪れる。その時には踊れ」
真剣すぎて滑稽で、心配でつい目が離せない。凸凹義兄弟、ちっぽけで壮大な“食”の軌跡。
一気読み間違いなしの、痛快エンタメ作!!

★太鼓判!
津原泰水の料理を描く筆致は3D。味を伝える技巧は活字世界の美味しんぼなのである。
――豊崎由美氏(書評家)/「本の旅人」2016年8月号より

帯イラスト/松苗あけみ

プロローグ


1 フレンチトーストの夜
2 モツ煮込みの匂い
3 シビレに痺れ
4 冷蔵庫の名はグレー
5 油雑巾とは
6 ヘリックス・ポマティア
7 伊勢うどんに転ぶ


1 エスコフィエのレシピ
2 八角とキツネ
3 おつまみ三種盛り
4 なにかグラタンのような
5 エスカルゴうどん
6 ウドネスカルゴへ
7 チーズに蜂蜜


1 美しきアーモンド形の
2 酒豪に捧げる天津飯
3 葱ぬたと日本酒
4 チキンラーメン三昧
5 稲庭の威力
6 磊磊なる料理たち
7 エスカルゴ尽くし

エピローグ

津原 泰水[ツハラ ヤスミ]
1964年広島市生まれ。97年『妖都』を発表。以後、『蘆屋家の崩壊』をはじめとする〈幽明志怪〉シリーズや『綺譚集』『少年トレチア』などの幻想小説で人気を博す。2014年には「五色の舟」がSFマガジン「オールタイム・ベストSF」国内短篇部門1位。また、本作を近藤ようこが漫画化したコミック『五色の舟』で第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞を受賞。他の著書にベストセラーとなった『ブラバン』などがある。

内容説明

出版社勤務の柳楽尚登(27)は、社命で足を運んだ吉祥寺の家族経営の立ち飲み屋が、自分の新しい職場だと知り愕然とする。しかも長男で“ぐるぐる”モチーフを偏愛する写真家・雨野秋彦(28)は、店の無謀なリニューアルを推し進めていた。彼の妹・梓の「上手く行くわけないじゃん」という嘲笑、看板娘・剛さんの「来ないで」という請願、そして三重の養殖場で味わう“本物のエスカルゴ”に、青年の律儀な思考は螺旋形を描く。心の支えは伊勢で出逢ったうどん屋の娘・桜だが、尚登の実家は宿敵、讃岐のうどん屋で―。

著者等紹介

津原泰水[ツハラヤスミ]
1964年、広島市生まれ。青山学院大学国際政治経済学部卒業。89年、少女小説作家としてデビュー。97年、現名義で『妖都』を発表。以降、幅広いジャンルで執筆を続け、2006年に発表した『ブラバン』がベストセラーになる。12年『11』が第2回Twitter文学賞国内部門第1位に選出され、14年には同作品集収録の「五色の舟」がSFマガジン「オールタイム・ベストSF」国内短篇部門の第1位に選ばれた。また同作は近藤ようこ氏により漫画化され、第18回文化庁メディア芸術祭・マンガ部門大賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

230
タイトルに魅かれて読みました。津原泰水、初読です。著者は若いのかと思っていたら、私より年上でした。300P強一気読み、本作は螺旋迷笑料理饂飩小説と言った感じです。ソフィー・マルソー(それにしても10代の頃は最高に可愛かった!)のオマージュ小説でもありました。久々、エスカルゴ・ド・ブルゴーニュ(出来れば本物)を食したくなりました!2016/10/26

❁かな❁

149
どんどんぱ、どんどんぱってクイーンの〈ウィ・ウィル・ロック・ユー〉が流れ出す♪主人公の尚登の感情が激すると頭の中で流れ出すこの曲。私の頭の中でも何度も流れました♬初めて読む作家さんでしたが楽しかったです‼︎出版社勤務の尚登は突然、違う職種のお仕事に就かざるおえなくなる。グルグル偏愛者で変人の写真家の秋彦と共に頑張る過程が面白い!とにかく料理の描写が丁寧で美味しそう♡エスカルゴ以外の食べ物(チーズキツネなど)を作って食べたくなる♪意地悪な人も出てこず、温かい♡とっても美味しそうで元気をもらえる素敵な作品★2017/08/28

みかん🍊

111
読友さんの絶賛で久しぶりに読んだ津原さん、突然出版社をリストラされ何故かぐるぐる写真家秋彦の実家の立ち飲み屋を改装して始めるエスカルゴ店のシェフに出向される讃岐うどん屋の息子尚登、エスカルゴの養殖の工場見学に松阪へ行ったり、伊勢うどん屋の娘に一目ぼれしたり、スパイラルな生活を余儀なくされる尚登と秋彦の家族がみんな面白い、「やっぱり家族」か「それでも家族」のどっちかという秋彦の考えは素敵です。しかし伊勢うどんと讃岐うどんはそんなに敵対していないだろう、どちらも普通にあるしどちらも美味しく頂いてます。2017/05/03

Yoshihiko

108
標題で面白そうなので読んでみました。エスカルゴにすごく興味が湧きました。食べたことがあると思ってたのはきっとアフリカマイマイかなぁ?気軽な感じのストーリーが読みやすく楽しかったです。2016/09/26

charuko

107
エスカルゴをメインの料理店をつくるという挑戦をする元編集者と変人カメラマン。料理店を起点にいろんな人が登場するのだけど、誰もがちょっとひねくれていて、でも真面目で、そんな会話が楽しい。津原作品に通底する疑似家族というテーマが、コミカルに優しく描かれている。2016/08/05

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