出版社内容情報
野島 一人[ノジマ ヒトリ]
著・文・その他
内容説明
おまえは9年間の昏睡から目覚めた。そのせいで、世界はふたたび騒がしくなる。おまえを襲うガスマスクの少年と炎の男、サイファーを率いる顔のない男、もの言わぬ狙撃手クワイエット。かつての仲間が開発した二足歩行兵器、そしてアフリカで研究されているメタルギアを超える謎の兵器。失われた記憶と仲間の幻肢痛に耐え、憎悪のスネークは立ちあがる。世界を復讐の血に染めてメタルギアサーガ、ここに終わる。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nazolove
22
発売された時はまだクリアしてないので読むときはクリアした時だ!と思い、ついにクリアし手に取った。 内容を読むとゲーム同様明るい内容はほとんどなく、復讐のために任務を遂行していくスネークが描かれている。 思ったよりも戦闘がゲームと違って早く進むのでちょっと拍子抜け。 いろんな場面ゲームで苦労したよなーなんて思いながら読んでいった。 実際の世界の歴史的背景がゲームにはなかったのでこれはこれで面白いなと思った。 メタルギアはこれで終わってしまうが原作の小島監督にはまた新しい作品を生み出していってほしいと思う。2017/11/18
磁石
18
ゲームでは無個性過ぎたヴェノムのキャラに色をつけてくれて、その内面を綴ってくれて読みやすかった。小説という形に収めてみせたこと著者の筆力には、唸らされるところがあった。ただ、ゲームにはあった戦場における臨場感やら、満たされない報復心に振り回されている感情の揺さぶりが少なかった気がする。空白の第三者視点で描いた故か、事実を記述しただけになっていた。それが、復讐の虚しさややるせなさを引き出してくれもしたが、もう少し熱さと感動が欲しかった。ゲームありきの小説、物語の流れがわからなかった人用の補完用、かな。2015/12/12
まっ黒大魔王
12
MGS愛だけでここまでの作品が書けるのはすごい、今までと違ってストーリーの進め方が自由なゲームなのに、見事に逆に一本道にまとめている。語り役の存在やクワイエットのその後をはっきりとさせているのも好き。ゲーム本編がもやもやだっただけに、小説で補完できる形になっている。2018/07/21
niyopiyo
12
うわー!うわー!!なんだこれ、すごい、すごい、すごかった…。MGSV:TPPのトレーラーで見たあのシーンが、こういうシーンだったなんて…。睡眠時間を削って一気に。まだ感想が言葉にならない!MGSと小島監督の世界には伊藤版ノベライズで一気に引き込まれた超絶にわかだけど、ノベライズを読み通してきてこれで最後。もう本当に、なんてすごい物語だったんだろう!ゲームしない私に、小説という形で出会わせてくれた執筆陣に心から感謝…。(そういう意味で、伊藤計劃氏は自称通りの、優秀な『小島秀夫原理主義者』だったと思う。)2015/11/27
うえ
8
スカルフェイスの名演説。「私は、小さな村で生まれた。幼いころ、外国の兵隊たちが私の村を奪った。大人から引き離され、彼らの言葉を植えこまれた。あらたな戦争が起こるたびに支配者が変わり、そのたびに違う言葉をしゃべらされた。言葉とは奇妙だ。言葉が変わると、私も変わった。性格、物の考え、善と悪。戦争によってこんなにも変貌させられた外見よりも深く、言葉は人を変え、殺す。私は言葉に支配され、言葉は私に寄生した。思想家(シオラン)はこんなことを述べている。人は国に住むのではない。国語に住むのだ。国語こそが我々の祖国だ」2019/04/12