出版社内容情報
野島 一人[ノジマ ヒトリ]
著・文・その他
内容説明
タンカー沈没により汚染されたニューヨーク湾の除染施設ビッグ・シェルが、テロリストに占拠された。首謀者はソリッド・スネーク、人質は米大統領。単独潜入を命じられた新兵雷電は、想像を絶する陰謀に阻まれる。真の敵は英雄ソリッド・スネークなのか、前大統領ソリダス・スネークなのか。地獄巡りの果てに雷電が知ったのは、国家をも否定するシステムの存在だった。マンハッタン島に、新たなグラウンド・ゼロが出現する。
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- 評価
COSMOS本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nazolove
14
実は初メタルギアがこの作品(メタギア2)でありベンソンので二度読んだことになるメタルギア2だったが、小説としては壮大であらためてこのメタルギアってすごい作品だなぁ、と思った。 時折シリーズやってる人はクスッと(来るほどではないかもだが)来るくだりもありむりやりゲームネタぶっこんだところもありでファンとしては必読である。 若い当時にやったのでシナリオのくだりは正直よくわからなかったが、今でもよくわかっていない(笑)。 ゲームとしてはこれが一番やり込んだので思い出深かった。(あれ、ゲームの話になってしまった)2015/10/14
niyopiyo
9
ゲーム未プレイ、伊藤版MGS4ノベライズから入っている私みたいな超絶にわかは、「雷電が出てくるだけで泣ける…」という仕様になっており、雷電の話だと思っただけで涙腺緩む。雷電に感情移入しまくり。入れ子構造を幾層にも纏い、メタ視点を得れば得るほど孤独と怒りと迷いを深めていく雷電や登場人物たち。だからこそ、いっそう雷電や、読者である私にも力強く輝いて見えるソリッド・スネーク。なんてすごい物語なんだろう。あぁ、読んでよかった!!2015/11/20
うさみP
9
PSPの映像作品でしか触れたことがない。誰かから与えられるのではなく、自身が感じだ事、信じる事の為に。新人とベテランのバディ物は熱くていいですね。検索する限りそらは存在し続け、それらが真実として語られるネット世界。真実が飽和するあらゆる情報(個の物語)を統制・制御・規程、感じる事まで奪おうとする『愛国者』という姿なき怪物。何故、人は物語を語り託すのか。語る事で物語(スネーク)は生き続け、誰もがスネークになる事ができる。物語を我々の手に取り戻す為に。その原点であるTPPへ。2015/10/04
ハイちん
7
すごく良い作品。MGS2は高校生のころにプレイしたが、主人公がスネークじゃなくて雷電(イケメン)に変わってるし、大佐はバグるしでストーリーに全くついていけてなかった。本作は後の作品で明らかになった要素、および「少年」というメタ視点をミックスし再構築することで、MGS2の霧を払ってくれた。MGS2は物語の物語だった。物語を物語る物語。物語によってぼくがきみになる物語。物語の進化の極北は物語が物語を淘汰する。「ぼく」という物語は、どこからどこまでが「ぼく」なんだろう? 読み終えたときの衝撃は伊藤計劃級でした。2015/10/24
薄荷飴
6
当時は存在しなかったMGS3とMGS5という過去も内包したMGS2のノベライズ、期待通りの良さでした。ゲームの雰囲気をそのままに、あの時は半分も理解できなかったストーリーが今回でようやく理解が追くことができたのが存外の収穫でした。雷電の兵士としての未熟さを根深く描き、雷電からみたスネークとの対比もゲームの内容を補完する上で非常によかった。大佐がおかしくなったところも見事に再現されていたのは笑いました。いよいよ次で最後、TPPへ。これまでのメタルギアサーガをどう繋げるか楽しみです。2015/10/22