出版社内容情報
「神の定めた運命が、それゆえに不変であるというならば、私は神を殺す。神を殺してでも運命を変える」。長年に渡る戦で荒廃した世界。そこで語り継がれる終末神話が現実となった時、預言者の血族は運命を拓く!!
内容説明
これは、世界を拓く物語―。長年に亘る戦で荒廃した世界。そこでは語り継がれる終末神話があった。「この世の命数が尽きる時、『邪神』が現れ、世界は終焉の時を迎える。しかし、創造神は一人娘をこの地に遣わし、その『救世主』は五人の『守護者』と共に人々を新世界に導く―」と。終末の到来を予感した少女・ノト。かつて『守護者』の責務から逃げた彼女は、王と、国と、神と、そして運命と斬り結ぶことを決断する!!
著者等紹介
多崎礼[タサキレイ]
中央公論新社C★NOVELSファンタジア編集部主催の第2回C★NOVELS大賞に応募。『煌夜祭』(C★NOVELSファンタジア、中公文庫)で大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆきちん
52
世界終末のファンタジー。「この世が終わる時『邪神』現れる。しかし神は一人の少女を『救世主』として遣わし5人の『守護者』と共に人々を新世界へと導く」これは神話か予言か。…笑うこと泣くことが出来ない少女ノトの義兄、預言者が予言を残して姿を消したところから物語は始まる。誰が救世主で、誰が神なのか。RPGの原作のような展開からまさかのSF?作者に翻弄されるままラストまでいっきに運ばれる。つくづく世界観を作るのが上手な作家さん。でも一冊はもったいない。上・下巻位でしっかり読みたかった感じです。2017/09/17
tom
26
この人の描く世界観、本当に素敵です。キャラクター達も良かった。故に…これじゃ物足りない!もっと仲間1人辺り1冊使うくらいで書いてくれたらより夢中になれたと思います。心を持ってないと思っているノトの成長スピードが速すぎて…最後もなんかそのまとめ方かぁ…と…うーん勿体ない。でもみんな素敵だったので勝手に脳内妄想で補完します。2017/08/26
まりもん
19
出だし脱落しかけたけれど、ノトの仲間集めあたりからどんどん読み進めることができた。2017/03/20
BUBI
16
とにかく、ラスト、どうなるのかが知りたくて最後まで駆け足で読んでしまった。救世主とそれを守護する5人の守護者たち。言い伝えの内容は王道だけど、もちろんそのとおり終わるはずがなく、予想どおりにどんでん返しが来る。読み終えて思うのは、5人の科学者さんたち、もうちょっといいシナリオを描いてくれよ、ということ。意図することは分かるけど犠牲が大きすぎませんかね~。でも読後感はよいのでおすすめです。私は「煌夜祭」や「血と霧」の方が面白かったですが。2017/10/18
名駿司
15
★★★★☆ この作家さん、掴むのが本当に上手いなぁ。今回も一気に読まされた。中世ヨーロッパ風世界を舞台にしたファンタジー。衝撃的なタイトル通り、滅びゆく世界の救世神話、、、の様に展開する。主人公の主観に違和感を持ちながら読むと、中盤でやはりそう来たかと。しかし最後に待っていたどんでん返し。もっとも個人的な好みとしては、種明かしなどなくし、あの世界の中だけで終わっても良かった気がする。過酷な人生と重圧を抱えて運命に抗う主人公は、情動を失ったと言っているが、支えてくれる仲間達への想いは充分に豊かな感情だった。2019/05/24
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