出版社内容情報
特集は「物語を観る」。亀梨和也さん、加藤シゲアキさん登場の豪華対談3本を中心に、話題のメディアミックス作品をご紹介します。米澤穂信さん〈古典部〉シリーズ新作後篇のほか、大崎善生さんの新連載もスタート。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雨衣
9
「いまさら翼といわれても」後編を読了。最後、えるの感情の吐露を聞いた奉太郎の遣る瀬無さみたいなものが余韻としてひどく心に残る。“どうしようもないほどに、千反田自身の問題”なのが重い。日常の謎の裏にある重さという点で、古典部シリーズは変わっていないと安心して読めた。謎解きに関しては流石の奉太郎といった感じ。この物語の結末はどうなるのか。えるはどうするのか。気になりはすれども思い描くことはしない。今はただこの余韻を味わいたいという一点のみで、野暮なことをする気には一切なれない。よねぽはやはり短編が巧い。2016/04/08
ちゃか
6
古典部短編の為に購入。「いまさら翼といわれても」後編。姿を消した千反田。それを探す古典部の面々。まぁ里志は今回は別件の用事があって不参加ですが。責任感の強い彼女がなぜ、姿を消してしまったのか。その真相。古典部メンバーは、省エネ主義とか、データーベースとか、自分なりのポリシーを堅持してる性質が強いと思っていますが。もしそれが揺らいだとしたら。何ができるのか、と。最後まで書き切らずに終わってるこのもどかしさもいい雰囲気を作ってると思いましたが。そろそろ古典部新刊出ないかなぁ……2016/01/18
るか
6
古典部の新作いまさら翼といわれてもの後編を目的に購入。タイトルから話の落ちはなんとなく想像がついていましたがえるの居場所を推理するのかと思っていたので思い描いていたストーリーと全く違って面白かったです。結末はタイトル通りですが読んでみてパズルがカチッとはまったような気がしてとても気持ちがよかったです。えるの心情や今までのえるらしくない行動の答えはもどかしいですがえるが今後どう進んでいくのか楽しみになりました。奉太郎がこんちくしょうと思ったところはなんとなく自分が想像する奉太郎らしくなくて面白かったです。2016/01/13
Azure
6
米澤穂信さんの、いまさら翼と言われても、目当てです。・・・自由になるのは良いことだけど、それは寄る辺が無くなったとも言い換えられる。跡継ぎとしての今までの頑張りが泡となって消えた、とも言えるかもしれませんね。終わり方はいつも以上にほろ苦い気がしました。2016/01/12
まむし
5
横手というえるの「叔母」は発言(千反田のお嬢様etc)などからして旧姓は関谷では?という説を見かけたのでメモ。なるほど「氷菓」にも千反田が蔵へ入っていったというシーンが。2016/01/13