出版社内容情報
太田 紫織[オオタ シオリ]
著・文・その他
内容説明
旭川の四月は、冬と春の境目だ。高校二年生になった僕、正太郎は、親友の今居と、仲のいい女子・鴻上と同じクラスになった。担任は、気心の知れた磯崎先生だ。けれど転校生のゴスロリ少女・阿世知蘭香が、いきなり鴻上に「親友になって」と宣言し、困惑する僕らだけど…。(「ウラトオモテ」)ほか、櫻子さん宅で起きた「殺鳥事件」、一緒に出かけた美瑛の美しい池で見つけた遺体の謎など、櫻子さんの推理が冴える大人気ミステリ!
著者等紹介
太田紫織[オオタシオリ]
北海道札幌市出身。小説投稿サイトE★エブリスタにて作品を発表し、高い筆力で人気となる。同年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」にて、E★エブリスタ電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞受賞(Eleanor.S名義)。他に、怪盗ロワイヤル小説大賞優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト大賞を受賞するなど、各所でその実力を評価されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
た〜
145
ばあやさん本気で怒る、の巻。で、肝心の本編は、前巻に引き続き面白いんだけれどシリーズとしての進展がないなー2015/10/06
FULL2
104
感情は理解できないが、知っているという一節が凄く共感できた。櫻子さんは骨が好きだが、だからといって生き物を殺すような事はしない。死がとても辛いことを理解はせずとも身近に体験したからと。櫻子さんの過去が少しずつ明確になっていき、物語が山に差し掛かっている気がする。2018/08/28
雅
97
ゴスロリ転校生登場で友情関係に変化が⁉と思ったら、イイ子でした。3人のじいちゃん達はもっといい人達でした2021/09/19
Susumu Miki(Dik-dik)
87
正太郎が2年生に進級してクラス替え。新キャラ阿世知さん登場。第壱骨は「思春期の女の子の闇」的な話。第弐骨は「都会の人間関係の闇」的な話。第参骨は書くとネタバレなので書かないがやはり「闇」だった。人間関係の闇だらけの本巻で、唯一闇を感じなかったのが Special Short Story として収録されている「北方の三賢人(スリーキングス)」だった。花房関連は進展があったような、なかったような…。2015/12/18
ひめありす@灯れ松明の火
80
人が、抜け落ちた髪や切り離された爪に嫌悪感を覚えるのはそれが自分の死体の姿を想起させるからだ。骨は悪さをしない。悪さをするのは人だ。だけど人が骨を見て生理的な嫌悪を覚えるのはやはりそこに死の匂いを感じるからだろう。正太郎少年高校二年生の始まりはゴスロリ少女の襲来から。彼女の傷は現実の骨や肉体に傷を残すものではないけれど、心の骨が折れてしまう程のもので、どうかこれからの日々に救いがあります様に。二話目ははじまりの音。こちらも救いを望みます。最後の話はセメントっ子正太郎少年ならでは。三賢者もばあやも大好きだ!2017/03/26