サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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サリン事件死刑囚 中川智正との対話

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  • サイズ B6判/ページ数 227p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784041029701
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

「死刑執行されたら出版してください」と彼は言った??松本サリン事件・東京地下鉄サリン事件では日本の警察に協力し、事件解明のきっかけを作った世界的毒物学者。
彼は事件の中心人物で、2018年7月に死刑となった中川智正と15回に及ぶ面会を重ね、その事件の全容を明らかにした。
中川氏との約束に基づき、このたび緊急刊行。

第1章 サリン事件解決に協力する
第2章 オウムのテロへの道のり
第3章 中川死刑囚との面会
第4章 中川死刑囚の獄中での生活
第5章 オウムの生物兵器の責任者、遠藤誠一
第6章 オウムの化学兵器の中心人物、土谷正実
第7章 麻原の主治医、中川智正
第8章 3人の逃走犯
第9章 中川死刑囚が語るオウム信者の人物像
第10章 上九一色村とサリン被害者の現在
第11章 オウム事件から学ぶ、将来への備え
第12章 中川氏最後のアクティビティ

アンソニー・トゥー[アンソニー トゥー]
著・文・その他

内容説明

「死刑執行されたら出版してください」と彼は言った―捜査に協力した世界的毒物学者が、サリン製造の中心人物に面会を重ねて解明した驚愕の真実。

目次

サリン事件解決に協力する
オウムのテロへの道のり
中川死刑囚との面会
中川死刑囚の獄中での生活
オウムの生物兵器の責任者、遠藤誠一
オウムの化学兵器の中心人物、土谷正実
麻原の主治医、中川智正
3人の逃走犯
中川死刑囚が語るオウム信者の人物像
上九一色村とサリン被害者の現在〔ほか〕

著者等紹介

トゥー,アンソニー[トゥー,アンソニー] [T.Tu,Anthony]
台湾名:杜祖健。1930年、台湾生まれ。コロラド州立大学名誉教授、元千葉科学大学教授。台湾大学を卒業後、ノートルダム大学、スタンフォード大学、エール大学で化学と生化学を学ぶ。毒性学および生物兵器・化学兵器の専門家として知られ、松本サリン事件・東京地下鉄サリン事件では日本の警察に協力し、事件解明のきっかけを作った。2009年、旭日中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

140
この表紙の顔をチラと見るたびに悪寒におそわれた。作者は偉大な化学者であるがゆえに共通の会話が出来ることで目がくもったか?オウムの犯罪者の中で、この男だけを~氏と呼ぶことが許せない。オウム内の研究者間での嫉妬心とでもいうものが、恐ろしい物質を生み出したし、生成できたふりもさせた。研究者は、一般社会では自然と倫理的規範内でいようとするが、それを取り払われたら、悪魔のような研究者となる人もいるのだと、まざまざとみせられた気分だ。2019/03/05

yumiko

79
毒物・化学兵器の専門家であるトゥー教授が、麻原の主治医であり教団の幹部でもあった中川元死刑囚と行った拘置所での面会の記録。教授がオウム関連の事件解明に協力したことが縁の始まり。オウムの犯した一連の事件が、いかに世界的にも未曾有のものであったのか、語らない麻原と殺害された村井のために、葬り去られた真実がどれだけあるのか、その重さに改めて思いが及ぶ。失われた命が戻るわけでも、苦しみが癒されるわけでもない。でもせめてもう少し真実を明らかにはできなかったのか。 関係者の方々の無念、憤りはいかばかりかと胸がつまる。2018/10/28

ろくせい@やまもとかねよし

77
オウム真理教事件に関わった中川智正の死刑が2018年7月に執行。本書はそれを機に出版される。著者は主に生物毒を専門とする化学者。松本サリン事件における警察への捜査協力からオウム真理教事件に関与し、米国政府機関からの依頼もあり生物・化学兵器テロの分析をする目的で、死刑因の中川と15回面談する。その内容に基づき、オウム真理教事件を総括するレポート。事件に使用された化学兵器は、中川や土谷の知性がなければ開発されなかったと分析する。また、中川の人格にも言及。及ぼした被害の大きさを考えると虚しさしかない。2019/06/02

nyaoko

77
うーん、うーん、うーーん。読み終えた後の気持ち。トゥー氏が中川の事を「優秀な科学者」として認めている。でも、彼は、大量殺人兵器を作った悪魔なんだと気持ちの隅っこでとても違和感と拒否反応が光っている。ある一冊の本を元に、化学兵器サリンを作ろうとして、本当に作ってしまったんだから、そんな頭と力があるんだったら、世の中に貢献出来る素晴らしい科学者になれたんじゃないの!?と怒りが込み上げてくる。中川は、故郷岡山を通り、広島に移送され、刑を執行された。トゥー氏に送った最後のメールと、遺した俳句に胸が痛い。2019/03/27

HANA

68
オウム事件、もう二十五年以上昔の事になるけど、事件が起きた当時のどこか浮ついたような焦燥感に溢れた空気は今でも覚えている。あの事件で様々な意味で世紀末という事を確認した気がした。本書は教団の主要メンバーの一人である中川智正と対面した化学者の視点から語られた一冊。とはいうものの著者の興味が事件自体ではなく毒物自体にあるため、事件において新しい事実が明らかになるという事はない。あくまで事件や中川に関するエッセイとして読む方が正しいと思う。ただやはり読んでいると、当時のあの何とも言えぬ空気を思い出すなあ。2021/11/16

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